こんにちは。タクスズキ(@TwinTKchan)です。
プログラマー時代の記事を書いたら、「実は仕事の実情を紹介する記事って需要があるんじゃね?」なんてことを思いました。
なので、今回は会社員時代のディレクションされていた経験からwebディレクターの仕事内容などを書いてみます。(人が足りない時に1ヶ月くらいディレクターを兼務してた時もあります)
指示をもらう立場として、こういうスキルがある人よかったな〜とか、こういう性格の人ありがたかったな〜なんてことを書いていきます。
また、プロブロガーになってからは、外部メディアで執筆する際、ディレクションしてもらってたので、その点からも「こういうスキルセットだといいよね〜」みたいなことをまとめてみます。
これからwebディレクターを目指す方は参考にしてみてください。
>>【IT・ゲーム】第二新卒の転職って成功するの?大手に行ける?未経験からWebエンジニアになれる?を取材
Webディレクターとは?webディレクションとは?
そもそもの基本的な説明からしていきます。ディレクション(direction)とは、指揮、管理を意味する英単語です。
つまり、ディレクションする(direct)+人(er)がディレクター(directer)なわけで、ディレクターとはプロジェクト、チームを管理、指揮する人のことです。
そして、webにかかわるプロジェクトを管理する人のことをwebディレクターと呼ぶのです。では、webディレクターとはどんな仕事をするんでしょうか。
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webディレクターの仕事内容
まず、メインとなる業務はディレクション、つまり指示出しです。
webサービス(アプリ)開発・運営であれば、改善すべき機能、新機能を考え、それを実装するためにプログラマーやデザイナーに指示を出します。
あと、webサイト制作会社のディレクターだと、クライアントの依頼を聞いてどんなサイトにするかを決め、それを作るめに必要な仕事をプログラマーやデザイナーに振っていきます。
このとき、サイトのコンセプト決めもします。(クライアントのぼんやりした思いを言語化してあげるのも仕事)
メディアのKPI設定、それを追う仕事も
webメディア運営会社であれば、ライターさん探し、ライターさん(編集者も同行の場合あり)と一緒に記事のネタ考案、ライターさんとのやりとり(原稿の進捗など)が主な仕事内容になります。
メディアによっては、ライターさんと取材に同行、カメラ撮影などの業務をこなすこともあります。
あと、メディアのKPIを設定し(アクセス数、コンバージョンなど)、それを達成するためにひたすら数字を追う業務もあります。
かなり細かくデータを貯めるディレクターさんも
僕が知っているWebメディアのディレクターさんは、エクセルシートにかなり細かくデータを打ち込んでてビビりましたね。
彼が入力していたのは以下のデータ。
・記事の狙い(ネタ出しから)
・その記事の想定される反応
・実際の結果(PV、各SNSでのシェア数、被リンク数)
・想定との違いからの考察(なぜ想定通りにいかなかったのか)
・次に活かせる部分(意外とこのネタでTwitterシェア伸びたから、次Twitterからのトラフィックがほいい時はこのネタを使ってみよう、とか)
できるwebディレクターはこれくらい丁寧にデータをためて、知見にしてるんですよ。これを見て、ディレクターには細かさも必要なんだなと学びましたね。
プランナー、編集兼務の場合がある
なお、ディレクターは指示出しだけが仕事でない場合があります。
例えば、webサービス(アプリ)開発会社だと、プランナーを兼務することがあります。ぼくがいたソーシャルゲーム会社だと、同じチームのディレクターはプランナーを兼ねてましたね。
彼らは、イラストの外注先とのやりとり、パラメーター調整に加えて、ゲーム内イベントや新ガチャの企画もやっていました。
ただし、Cygamesのような大きな会社だとプランナーとディレクターが別でいるようです。
写真加工ソフトとかも使ったりする
webメディアのディレクターであれば、前述したようなカメラ撮影、取材同行に加えて編集業務を兼ねることがあります。
ぼくが以前書いていたメディアのディレクターさんは、編集もして、記事で使うアイキャッチも自分で作っていましたね。
あとは、メディアのSNSアカウントの運用も担当していました。
ディレクターはやれと言われたなんでもやる
他だと、Google Analyticsでのアクセス解析もしていて、どんな記事がアクセスを取れそうかを考える仕事もしてましたね。
そして、僕と一緒にアクセスを伸ばせる記事のネタ出しもやっていました。
このように、いろんな仕事をやるのがディレクターなのです。
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webディレクターに必要なスキル、能力
では、紹介してきた仕事をするのに必要なスキル(能力)も書いていきます。
これは、ソーシャルゲーム(webサービス)、webメディア運営で違うところもあるので、まずは2つに共通するスキルを書き、その後にそれぞれのを書いていきますね。
1. コミュニケーションスキル。これが一番
ディレクションされる側として、これは本当に大事と思いました。コミュニケーションスキルと書くと、幅広いので、これを分解して紹介していきます。
1-1. なぜその施策をやるか?を説明できるスキル
プログラマーとして、新しいガチャ、新機能の実装をお願いされることがあったんですが、その際、「なぜそれをやるのか?」を言ってくる人はすごくありがたかったですね。
実装する側としては、むりやり機能を詰め込んでコードをぐっちゃぐちゃにしてしまうのが怖いので、意味のない機能とか盛り込みたくないわけですよ。
本当に必要なものだけを実装したい、という事情があるのです。なので、そうしたことを理解してくれた上で背景を説明して、実装側を納得させてくれる人はやはりすごいな〜と思っていました。
これ、相手に仕事をお願いする人間にとって、一番大事なスキルだと思うんですよ。
仕事をするのは人間ですから、納得してから取り組んだ方がいい仕事を気持ちよくできます。なので、ディレクターになりたい方は、こういったスキルをまず磨いてみてください。
1-2. 調整能力
あと、いろんな立場の人(エンジニア、デザイナー、発注先、マーケ担当者、ボス)と関わるので、彼らの意見をまとめられるスキルも必要ですね。
例えば、1つの新機能を実装するとして、デザイナーの意見、プログラマーの意見、ボスの意見がそれぞれあるわけで、それらを踏まえてお互いが納得できる機能を提案しなければいけないわけですよ。
そうした状況ですから、お互いが納得できるような調整能力が求められるのです。
ソーシャルゲームでいうと、ボスとしては「売り上げを出したい」、エンジニアとしては「工数がかかるから、今やるのキツイ」。
こうした状況で代替案を出せる力がディレクターとして重宝されます。なので、これも覚えておきましょう。
2. 折れない(強い)心
上記のように意見調整をしなければなりませんから、ストレスも多いです。
中には、ガンコだったり偏屈だったりする技術者もいて、彼らから腹の立つ言葉をかけられることもあります。(これ、僕もやっちゃってました。当時のDさんごめんなさい)
なので、こうしたことに耐える強い心も必要です。
3. 技術(プログラミング、デザイン)への理解
1個目で書いた「なぜやるか?を説明できるスキル」につながりますが、webサービスのディレクターをやる場合、技術への理解も必要です。
たとえば、プログラミングの基礎的知識、デザインの基礎的知識があれば、とんちんかんな提案をすることはなくなります。
よくあるのが、全然プログラミングのことわかってないディレクターがアレコレと機能をつけたがってしまうこと。
でも、これってコードが煩雑になるので、エンジニア側としては避けたがるんですよ。
そんな状況で、技術的な知識があると、しっかりと地に足のついた提案ができるようになります。なので、ディレクターであっても技術的な知識、経験はあった方がいいんですよ。
4. お金のことを考えられる力
ソーシャルゲームでいうと、新規ガチャを開発する際、どれくらいの売り上げが見込めるか、月初のイベントでどうすれば爆発的な売り上げをだせるか、などお金のことを考える必要があります。
また、売り上げが落ち込んできたときにどのような施策を打つかなど、売り上げ維持のためのアイデアを考えなければいけません。
webメディア運営であれば、限られた予算からどのライターにお願いするか(レベル感、ギャラ)、カメラマンはお願いするかなどを決めなければいけません。
タダで仕事をしてもらえる交渉力があると強い
予算が出せないメディアだと、カマラマンにギャラを支払えない場合があります。その場合でも、プロのカメラマンになんとか撮影をしてもらいたい時ってありますよね。
そんな時は、ギャラと等価になるものを考えそれを提案する力があるとディレクターとしてありがたがってもらえます。
それは例えば、「記事の中でクレジットを大きめにのせますよ。あなたのポートフォリオサイトのリンクをのせますよ」といった感じで。
このように、お金について考える力、お金に変わる価値を考えて演者に提案する力はディレクターにとって必要です。
ソーシャルゲームディレクターに必要なスキル
それでは、どんなサービスにも必要なwebディレクタースキルを紹介したので、今度は個別で必要なスキルを書いていきます。
5. 売れるガチャ、イベントを考える力(企画力)
ソーシャルゲームの場合、売り上げのメインはガチャです。なので、売れるガチャを考える力(企画力)は必要です。
こうした力をつけるためには、他社のゲームも研究して、知見を貯めておく必要が有ります。
てか、ゲーム研究はマストなので、ゲーム嫌いな人はこの仕事向いてないです。(ぼくは向いてなかったw)
6. わかりやすく説明できる力、書類を作る力
新ガチャ、新イベントをプログラマーやデザイナーにわかりやすく説明できる力も必要。
その際は、わかりやすく説明するための補助ツールとして書類も作れるといいですね。
あと、新規でゲームを作りたい場合、アイデアを書類にまとめて提案するスキルも求められます。前職でも、パワポ作るのとプレゼンがうまいディレクターは仕事ができるイメージでした。
ソーシャルゲーム会社には業務委託ディレクターが結構いる
なお、会社員時代に驚いていたのは、正社員じゃない業務委託のディレクターさんが意外といること。
僕がいたチームは正社員のディレクターさん7割、業務委託さん3割という感じでしたね。その方々は派遣会社から僕炊いた会社を紹介してもらって働いていたようでした。
そして、その派遣会社の人とランチ面談をして「最近どうですか?会社は馴染めましたか?」などとヒアリングを受けていました。
>>フリーター向けのおすすめ職種はIT系アルバイト!20代から正社員就職を目指す
業務委託も正社員もやる仕事は変わらない
ただし、雇われ方が違ってもディレクターとしての仕事内容は変わりませんし、任される仕事の範囲も変わりません。
あと、業務委託は正社員に比べて不安定な分(契約期間が決まっていて、成果に応じて更新するかしないかを決められてしまう)、給料はいいです。
なので、ディレクターとして働く際はこうしたメリット・デメリットを知って正社員か業務委託かを選ぶといいですね。
webメディア運営会社のディレクターに必要なスキル
では、次にwebメディアを運営する会社でディレクターをやる場合、どんなスキルが必要かを紹介していきます。
7. SEO、ソーシャルメディアへの理解
記事を書かないと言っても、メディアにアクセスを集めるために、ある程度SEOの知識はあったほうがいいです。
あと、SNSの運用もやるので、TwitterとかFacebookでの有効な投稿方法、フォロワーを増やすための施策について知っておくべきです。
8. 企画力(バズりそうなネタ出し、そのための事前リサーチ)
ライターさんと記事ネタを考えるときに必要なのが企画力。その際は、以下の軸で企画することが必要です。
・これはバズるか?
・記事広告である場合、クライアントの商品を広告っぽく見せられるか?コンバージョンするか?
こうしたことを考えるために、普段からいろんなメディアの記事を読んで勉強しておくことも必要です。この仕事もゲームと同じで、メディアが好きじゃないとできないですね。
9. アクセス解析、ヒートマップ解析力
メディアのアクセス解析も必要なので、Google Analyticsへの理解も必要です。
また、場合によっては、ユーザーの動きをチェックするためのヒートマップに関する知識も必要になってきます。
解析ツールへの理解も必須です。
写真撮影、加工の技術(GIF、動画も)
ライターさんに執筆に専念してもらうために、自分がカメラマンになることもあります。その際は、撮影だけでなく、加工技術も必要なので、Photoshopなどもある程度は触れた方がいいですね。
あと、GIFとか動画編集もできると無双です。
著作権への理解
最近だと、バイラルメディアが無断転載したりして、なんだか乱れたコンテンツ時代になっております。
そんな状況ですから、「パクリはないか?」「著作権は大丈夫?」なども考慮する必要があります。そうした品質チェックで必要な知識もぜひつけておきたいところですね。
ディレクター、プランナー、プロデューサーの違い
あと、これら3つの違いですが、それは以下のように図解できます。
プロデューサーは上流にいて、現場で手を動かす作業をしません。お金の管理などプロジェクトに必要なものをそろえる仕事をします。
ソーシャルゲームやメディアで言えば、コンセプトなどを考え、あとはそれを実装するためにディレクターに指示出しをしてもらいます。
プランナーはディレクターに指示を出される側
そして、ディレクターはプロデューサーのプランをもとに、エンジニア、デザイナー、プランナーに仕事を振っていきます。
プランナーはディレクターから振られた仕事をこなしていくので、一番下流(川の流れにおける)の仕事をすることになります。
このように、仕事の工程が上流か下流か?で考えると、それぞれの役職の違いがわかってきます。
webディレクターにおすすめの本
話は逸れましたが、ディレクターの話に戻ります。ディレクターとして必要なスキル(能力)をつけるために必要な本の話です。
どんな仕事でも必要な力がつく本
これは、ディレクターに限らず、人とやりとりをする仕事をしていれば、必読でしょう。その理由は、以下の記事でそうぞ。
参照:アフィリエイトで稼ぐために文章を書く人間が知っておくべき6つの要素
webメディア運営ディレクター向け
これから紹介するのは、webメディア運営企業で働く人にオススメしたい本。
初心者であれば、まずこちらから
SEOの基本中の基本がわかる本。
ホント何もわからないんですけど、、の状態ならこちらを。
SEOの基礎を知ったら次はこれ
こちらもオススメ。ブログ運営歴1年2ヶ月目で読んだのですが、知らないことが結構ありました。サイト構造についても考えさせられるので是非。
他にもオススメ本がたくさん
なお、役に立つ本は他にもあり、以下の記事にまとめているので、そちらもどうぞ。
参照:Webメディア運営会社に転職したい人が読むべき良書12選
また、メディア運営のテクニックは僕も書いているので、こちらも。(好評です)
参照:【随時更新】note有料マガジン「サラリーマンが副業ブログで35万稼ぐまでの奮闘記」のタイトルを全て公開します
webディレクターの年収は会社による
気になる年収ですが、こちらは会社と能力によるのでその辺が知りたい方は以下の記事を読んでおいてください。
参照:【転職】ブラックと言われる IT、Web業界の年収を比較した所、高給すぎることが判明
参照:「IT業界に転職したいけど未経験だ」って人が求人を見る前に知っておくべきこと
あと、フリーランスとして活躍する道もありますよ。
参照:週3で働きたい!年収を上げたい!ならフリーランスの求人を見ておこう!編集・ライターの仕事もあるよ
webディレクターの求人は意外とある
なお、webメディアの求人については以下にまとめた通り。
参照:独自コンテンツを作り続けるイケてる会社、webメディアの求人まとめ(編集者、ライター、正社員あり)
ソーシャルゲームの求人は僕が会社員だった頃からにぎわっています。
参照:【評判・口コミ】社会人2年目で転職活動をした時にレバテックキャリアを使ったから感想書いとく
その辺の情報も書いているので、これらの記事もチェックしてみてください。
参照:在職中の転職活動はバレる?そんなことはありません。バレない方法を紹介します
ではまた!(提供:らふらく(@TwinTKchan))