青年海外協力隊に試験や実態、帰国後の生活、就職できないはホント?を聞いてみた

2014年7月からモロッコにて青年海外協力隊の活動を開始する男性(当時の年齢は26歳)にインタビューをしてきました。彼は僕の高校の同級生で、好きなことをして生きています。

「好きなことで生活」を目指す人はぜひ読んでみてください!

なお、前半は協力隊前のインタビュー、後半は帰国後の生活について書いてます。

青年海外協力隊に挑戦する川合真澄氏の紹介

青年協力隊に挑戦する真澄さん

川合さんは山形の高校を卒業後、宮城の教育大学に進学し、その後東北で数年間、中学校教員として勤務していました。そして、在職中にJICAボランティア(青年海外協力隊)に応募して見事合格し、7月からモロッコにて活動を開始します。(なおインタビューは6月に行いました)

ちなみに、川合さんは僕の高校時代の同級生で2年間同じクラスにいて、仲良く過ごした親友です。そんな彼にブロガーという立場でインタビューしてきました。

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なぜ青年海外協力隊に挑戦するのか?

青年海外協力隊での活動を紹介する前に、なぜ川合さんが青年海外協力隊に挑戦する事になったかを彼の経歴から説明していきます。彼の大学時代の体験が挑戦へのきっかけとなりました。

転機となったカンボジアでの体験

川合さんは、学生時代に行ったカンボジアでのボランティアが転機になったと言います。

大学3年生の時、彼は、近所の美容室にて何気無くしていた会話の中で、「世界青年の船」という存在を知ることになります。

そして、世界青年の船に参加してみたいと思うようになり、いろいろと情報を集めていたそうです。

ボランティアから世界は広がっていった

情報を集めている中で、参加するには海外でのボランティア経験が必要と気づき、海外でボランティアをする事にしたのです。

その際、インターネットで「海外 ボランティア」のワードで検索して、一番上に表示された「カンボジアでのボランティア」に興味をもちました。

そして、彼はそのボランティアに参加する事にしたのです。

教員になりたくないと悩む生活だったが

カンボジアでのボランティア経験は彼を大きく変えたと言います。現地では30人ほどの若者が集まり、色んな活動をしたそうです。

当時教育大学にて、悶々とした気持ちを抱いていた彼は考え方が大きく変わったとの事です。

ボランティアに行く前は、彼自身、獣医になりたいと思いながらも受験の関係上、教育大学を選び、教員になりたいと純粋に思えないまま学生生活を過ごしていました。

しかし、カンボジアで30人の同世代と教育について熱く語る事ができ、初めて「先生っていいな」と思えたそうです。

カンボジアの物売りに衝撃を受けた

さらに、カンボジアの子供達の姿も彼の思考に大きな影響を与えました。

現地では、物売りをする子供がいて「1ダラー」と言って商品を差し出してくる子供の姿に衝撃を受けたようです。

しかも、子供達は日中に行っていたのです。

搾取される子供達

日本であれば、その時間帯は学校に行っているのですが、カンボジアの子供達は人がいるところに行き、物売りをしているのです。

そして物売りという行為が「誰かに依頼されてやっている」という話を聞いたようです。子供達は売り上げた1ドルの一部しか貰えないそうです。

子供達のそうした実情を知り、川合さんは国際協力に興味をもつようになりました。

宮城での団体立ち上げ

カンボジアでの体験から、川合さんは帰国後、学生団体Peace Nuts(ぴーなっつ)を立ち上げます。
そこでは、カンボジアで感じた事を基に国際交流に関する活動を行いました。

しかし、その活動を通して見えてきた課題がありました。

それは、「国際交流を通して現地の人と仲良くなっても、お客様としか見られず、相手の本当の本音がわからない」というものでした。

そして、短期的な国際交流では、根本的な解決にはならず、現地に住んで長期的な支援をする必要があると気づけたのです。

その時から「いつかは、長期で途上国に行って一緒に生活していきたい」と考えるようになり、それが青年海外協力隊を目指すきっかけになったのです。

そして、彼は伝えられる技術、知識をつけるために教員になろうと決意しました。

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目の前の事で精一杯だった教員時代

教員になってからも川合さんは、機会があれば青年海外協力隊に行きたいとは思っていたそうです。しかし、「目の前のことに精一杯で、そんな事を考える余裕がなかった」と話します。

しかし2013年の春先、衝動的に「青年海外協力隊を受けてみよう!」と思いたちましまた。それは突然の事だったそうです。

あまりにも突然だったため、「募集説明会などには行かず、エントリー用紙をすぐにダウンロードして3日ほどで書きあげて提出した」と当時を振り返っていました。

1次試験が書類、2次が面接

ちなみに、協力隊の試験には、1次の書類審査、2次の面接があります。

そして、彼は1次試験を通過して2次試験に進み、見事内定を獲得したのです。(倍率は謎)

合格後は、2014年の7月から青年海外協力隊としてモロッコで活動する事を決めました。内定が決まってからは、福島で70日間、言語の研修などを受けたそうです。

青年海外協力隊で何をやりたいか

川合さんはモロッコで2年間「青少年活動」という職種で活動します。そこでは、環境教育、自然を生かしたワークショップ、自然科学の実験などを行うそうです。

さらに、「青少年活動」という職種の特性を生かして幅広く活動していきたいとも語っていました。それは、農業や運動会・スポーツ大会の企画。趣味のギターを生かした音楽祭などです。

他にも、山形の子供達とモロッコの子供達を繋いで(Skypeなどで)、交流を持ってもらえればとも語ってくれました。

さらに派遣中は山形新聞などで発信し、自分の活動を見てもらい「山形出身の人がこんな事をやってるんだ」と知ってほしいそうです。

山形の人へのメッセージ

最後に、川合さんは以下のメッセージを残してくれました。

「アフリカやモロッコは遠いように思えて、全く違う世界じゃない。身近なんだよという事を知ってほしい。」

「たまたま僕たちが日本に生まれて、たまたまモロッコに生まれただけ。」

「もっと世界が身近な存在になってほしい。」

「協力隊は敷居が高そうだけども、世界はもっと面白い。活動を発信していくことで、山形で生まれた自分が現地で楽しんでいる事を伝えたい。」

「山形の良さをモロッコに住む人々に紹介したい。」

編集後記

高校からの付き合いで親友でもある川合さん(普段は絶対に川合さんなんて呼ばず、真澄と呼んでいますよ笑)とブロガーとして関わることができ、幸せに思いました。

彼の思いは素晴らしく、同級生ながら感心してしまいましたね。

高校時代から彼のやり切る力は凄まじいものがあったのですが、さらに磨きがかかっており、「僕も負けられないな」と良い刺激を貰うことができました。

同世代の活躍が嬉しい

同級生の中から、真澄のように「好きなことをして生きていく」人が生まれているのはめちゃくちゃ嬉しいことです。

このようにして、真澄のような人間がロールモデルになり、好きなことをして生活していく人がもっと増えていけばいいなーとインタビュー後にしみじみ思いました。

いずれにせよ、誇らしい同級生の活動をこれからも応援していきたいと思います。

【編集後記2】その後の日本での生活はどう?(就職とか)

ここからは後半戦です。ますみくんに、帰国後の生活を聞いてきました。というか、山形に帰るたびに飲んでいるので、飲みながら聞いたことを書いておきます。

では、まず多くの人が気になるであろう、仕事(就職)の話から。

地元の食品メーカーに就職

彼は帰国後、地元の山形にある食品メーカーに就職しました。これはあっさり決まったそうです。

なお、このようにすぐに就職できたのは、彼が県内で一番の進学校を出たことも大きかったです。(それくらい僕たちの母校はブランド力がある。先輩方に感謝です)

その会社はのんびり働けるようで、まったりしている感じでした。(店舗に出向くこともあるので、休日に出勤することもあるそう)

帰国後の就職先には意外と困らない

また、今後のキャリアとして彼は、JICA関係の仕事も考慮に入れていると話していますね。

なんでも、JICAを通じてそういった専門職に採用枠があるそうなんです。なので、他の隊員も帰国後はそういった道を目指すようですよ。

ますみ自身も世界に関わる仕事をしたいそうで、将来的には今とは違う道も考えているそうです。

そもそも青年海外協力隊に行く時点で、海外で活躍したいという意欲が強いので、他の人もそういった仕事に関わるんでしょうね。

中には就職できない人もいるみたい

なお、ますみは就職できましたが、中には帰国後の就職がうまくいかない人もいるそうです。

ただし、そういった人でもフリーランスのライターとして活躍されていますから、絶望する必要はありません。

その経験は貴重な財産になってます。なので、就職に限らず、自分で仕事を作って行く道も模索すると良いですね。

協力隊に挑戦できるガッツがあるなら、大抵のことはできるはずなので。

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