独立して稼ぐ音楽家「Rie fu」さんの生き方が素晴らしいです。今後は彼女のようにして、個人で活動して生きていくというスタイルが増えていくはずです。
個人で独立して音楽活動を行う「Rie fu」さん
誰が音楽を殺したか? (週刊ダイヤモンド 特集BOOKS(Vol.1))にて面白い取り組みをしている音楽家がいたので、紹介します。Rie fuという方です。
さまざまなアプローチでリスナーとの距離を縮める音楽家が登場し始めた。04年デビューのシンガーソングライターのRie fu(リエ・フー)さんは12年4月、ソニー・ミュージックを辞め、自ら会社を設立して音楽活動を展開している
本格派シンガーとしてデビューし、英国留学などを通して自身の音楽性を追求していたが、一方で業界の変化も感じていた。特にレコード会社がタイアップを重視する傾向が顕著になる中、書き上げた曲がなかなか思ったタイミングで発表できず、「100曲ぐらいのデモ曲があった」という
現在は自分で打ち合わせに出てキャッチコピーも執筆する。コンサートで販売するグッズも一つ一つ自ら手作りしている。
「全部マネジャーさんがやってくれていた以前が不自然だった。今はすべてを自分でやるのが、あるべき姿なのだと思っています」
こうした背景には、レコード会社が握る権限が「絶対」ではなくなっていることがある。Rie fuさんのように独立はしなくても、レコード会社の利益の源泉だった「原盤権」の一部を、アーティスト側が買い取る例も増えている。
つまり、音楽家側も「ビジネスを知らないまま大金をもらう」(業界関係者)といった会社任せの姿勢ではなく、自らスポンサーを探すなど、自身の環境を自分でマネジメントしていく姿勢が不可欠になっているといえる
事務所に所属していても食えない歌手が増えてきた中で、「それなら自分で好きなようにやってみよう」と旗を立てて活動している方なのです。
Rie fuさんはRie fu オフィシャルサイトという場所を作り、そこを起点にしてYouTubeチャンネル(登録数:2468)、Twitter(フォロワー数:10130)、Facebookページ(いいね!数:28,957)を利用して自分の作品を発信しています。
各SNSのフォロワー数からもわかるように、個人として大きな影響力を持っている事が分かりますね(各SNSのフォロワー数は2014年9月8日時点のもの)。
YouTubeでは「森の中のツキアカリエフゥ ライブ@山猫軒」などLIVE映像も無料で公開しており、作品を多くの方に発信する取り組みを行っています。
参照:【クリエイター戦略】無料でGiveし続ければ成功する事を歴史が教えてくれている
他にも、iTunesにて楽曲を販売したりと事務所に所属するアーティストと遜色ないくらいの活動を行えています。
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今後は個人として活動していく音楽家が増えていく
今後、Rie fuさんのように個人で場所を構えて活動していくアーティストは増えていくでしょう。今はSNSやYouTubeなど発信の場が用意されていて、個人レベルでも質の高い楽曲を発信していけば稼いでいく事ができます。
参照:ミュージシャンが収入を得るための主なwebサービスまとめ【2014年5月版】 -こおろぎさんち-
好きな事で飯を食うために利用したいWebサービス35選
もちろん、事務所に所属してプロモーションを支援してもらうというやり方もありますが、事務所の力が弱まってきているのも事実です。
若手のヒットが難しくなった理由は大きく二つある。 一つは、純粋に新人に投資する余裕がなくなったためだ。ヒットが見込まれる新人に対しては専属契約の対価として、2000年ごろまでは「援助金」の名目でレコード会社から月100万円単位の資金が提供されていた。
「2年契約で億円単位はよくあった」と同幹部は打ち明ける。 その原資は大ヒットを連発する大物アーティストにあった。わずか数パーセントの大物が稼いだ収益を、新たに発掘した新人へ投資してビジネスを回していた。
そうしてまた新人の中からスターが登場するサイクルだったのだが、この仕組みが崩壊しつつある。
契約形態も変わった。かつては複数年契約が通常だったが、現在は「育てる余裕がなく、試しにCDを出して駄目ならやめる」(同)。アルバムが出せないまま契約が終わることも多い
もう一つは、ヒットの方程式が通用しなくなったことだ。一番大きいのがマスメディアの威力。
エイベックス関係者は「浜崎あゆみはマスメディアの申し子。とにかく話題になる仕組みをつくり上げて、ヒットを連発した」と打ち明ける。だが、今は「テレビでの頻繁な露出には、視聴者がほとんど反応しなくなった」という。
1990年代は新人がドラマのテーマソングでタイアップし、音楽番組に出演すれば「次の日には2、3万枚レベルが、60万枚とかに跳ね上がった」(音楽事務所幹部)が、昨年、同じ戦略を取った若手バンドは「ほとんどチャートが動かない」(同)ありさまだった。
そしてデビューする新人の数も08年の512人をピークに11年は361人まで減少した
こうした状況を踏まえ、個人アーティストとして独立して好きなように活動するという選択肢が今の時代ならば、賢明なのかなと思います。
実際、国内にも個人として稼いでいる方々はいます。アーティストを目指しているなら、この時代の波に乗って「発進力を強めて個人で食っていく」ことを目指してみてはいかがでしょうか。
参照:漫画家は出版社に依存せずプロブロガー化していく必要がある
今はそういった事も可能なのだということを知っておくだけでも、希望が持てると思いますので。
ではまた!