漫画家はこのまま出版社に依存し続けると危険です。出版社に頼らずに作品を売る場を作りましょう。自分で売る感覚を身につけないと、今後食っていけるのは一部の人間だけになってしまいます。
これから、漫画家になりたいと思っている方も必読ですよ。
「漫画貧乏」で漫画家の立場が弱い事に衝撃を受けた
タイトル通りのことを考えるようになったのは、以下の漫画がきっかけ。
0円だったので何となく読んでみたのですが、まあ話が重いんですよ。
内容は、「ブラックジャックによろしく」の作者である佐藤先生が漫画家の報われない現状を変えるべく奔走するというもの。
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本は出版社の商品。漫画家のものではない。
佐藤さんは自分の作品が正当に評価されていないと感じ、独立した場所(Webサイト)で本を販売しようと決意。しかし、出版社と権利の問題でもめてしまうんです。
そのやり取りがまあヒドい。漫画家の立場の弱さに同情してしまいました。出版社にこんなことを言われたそうです。
「単行本は出版社の商品であって、あなたの本ではありません」
単行本というのは、あなたの本ではないんですよ。佐藤さんが保有しているのは、おっしゃる通り著作権であって、所有権ではありません。
つまり、著者だからといって、安くうちの商品をお売りする事はできないんですよ
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漫画単行本は出版社の商品であり、出版社の所有物
こうしたやり取りからわかる出版社と漫画家の関係性は以下のようにまとめることができます。
・漫画単行本は出版社の商品であり、出版社の所有物である。
・漫画家は、出版社の商品制作に協力しているだけであって、でき上がった本は漫画家の所有物ではない。
・漫画家が価格を操作して販売することはできない。
出版社を通して作品を出せば、プロモーション、流通(全国の書店に並ぶ)の面でメリットがあります。しかし、作品を自由に使ってビジネスができないというデメリットもあるんです。
つまり、作品を自由に使ってビジネスをしたいなら、独立して作品を流通させていかなければならないのです。
作品でなく”作家”をフォローしてもらう必要がある
そして、独立した販売場所の確保と共にもう1つ大切なことがあります。それは、「作品名」でなく「作家」のファンを増やすことです。
「進撃の巨人」のファンはいても作者の「諫山創」のファンはそれほど多くないですよね。この状態だと危険なんですよ。
漫画というのはいつか終わるものなので、作品が変わった時でもファンが付いてきてくれるように「作家」へのファンを増やしておく必要があるんです。
野球漫画家として有名な水島新司先生は、これがうまいからいつまでたくさんの野球漫画(ドカベン、野球狂の詩、あぶさん)を描き続けることができるんですね。
では、どのように”作家”にファンをつけていけばいいか。その答えが漫画「ナナのリテラシー」に載っています。
鈴木みそ先生のように出版社からの独立で成功を
この漫画では、漫画家の鈴木みそ先生が出版社を介さず、Kindleストアでセルフ出版しました。その売り上げは1000万円に達しました。
ここで鈴木みそ先生が行ったのが「KDP漫画家というセルフブランディング」と「ブログでのノウハウ公開」「TwitterなどのSNS活用」です。
こうした取り組みは今でも続いていて、先日もブログで衝撃的な情報が公開されました。
鈴木みそは「アマゾン読み放題」で儲かったのか!? 金額発表! https://t.co/44TlYwg8os
既読ページの稼ぎだけで141万円!(これに実売分が加わる)9月になっても勢いは衰えず、本によっては実売するより読み放題にした方が儲かるんだとか。
— タクスズキ@プロブロガー (@TwinTKchan) 2016年9月17日
また、いろんな場所に顔を出して「作家名」を売ってるんです。
通常のKindleキャンペーンで漫画の1巻を無料配布しても、2巻の販売が伸びなかった。一方、Unlimitedは10冊の制限があるため2巻以降+他のシリーズも読んでもらえた。こうやって、既読ページを増やして稼ぐ手法も。by鈴木みそ https://t.co/JZrJQiKK0k
— タクスズキ@プロブロガー (@TwinTKchan) 2016年9月3日
あと、Twitterの活用もうまく、おもしろい投稿をしてファンをつけているんですよ。
電子出版をどうしよう。と思っている作家さんにとても有用な解説/「コミティア作家のための電子書籍」 – なかせっとHatena https://t.co/0qtHYrN4aC
— 鈴木みそ (@MisoSuzuki) 2016年2月6日
フォロワーは今後貴重な財産になる
鈴木みそ先生のように、作家のフォロワーを増やしておけば、自分の作品を多くの人に届けることができます。Kindleでセルフ出版をする場合は、出版社に販促を頼れないので、SNSは武器になります。
このように、うまくインターネットのツールを活用してコンスタントに作品を売っているのです。
鈴木みそ先生、売り上げ1000万円の翌年は700万円とのこと。すごい!電子は細く長く、なるほど。 / “2014年電子書籍の収支 – CHINGE” http://t.co/vBJbUl1dOO
— タクスズキ@プロブロガー (@TwinTKchan) 2015年2月24日
こうした動き方は、僕たちプロブロガーにも通じるものがあります。
漫画家には「独立」「出版以外のマネタイズ」が必要
実際、僕も鈴木みそ先生と同じようなことをしていますからね。(売り場はnoteですが)
参照:【随時更新】note有料マガジン「サラリーマンが副業ブログで35万稼ぐまでの奮闘記」のタイトルを全て公開します
こうした独立した場所でのコンテンツ販売に加えて、マネタイズの幅を広げることも漫画家にとって重要になってくるでしょう。
ブロガーがブログ(クリック型広告、アフィリエイト、記事広告)、noteでのコンテンツ販売、サロン、物販と多様なマネタイズを持っているように。
こうした流れを予測して鈴木みそ先生は、画期的な取り組みをしています。
鈴木みそ先生の広告漫画わかりやすいし、バズってる。やっぱり商品の魅力を伝えるのには漫画が向いてる。進研ゼミの漫画も多くの子供達の心を動かしてるわけだし、広い層に訴求できる効果的な表現方法なんですよね。
セブ島英語留学に行ってみた https://t.co/xnMqdd17Xv pic.twitter.com/uft9NtObfL
— タクスズキ@プロブロガー (@TwinTKchan) 2016年9月21日
今後は、このような出版以外のマネタイズも重要になってきます。特に消費者がコンテンツにお金を払わなくなっている時代には。
最近、いろんなジャンルのクリエイターさんと話していて、企業からお金をもらう仕事を見つけてる人がうまくいってる、という印象を受ける。例えば、アーティストが企業向けに楽曲提供するとか、漫画家がオウンドメディアに描くとか。toCでコンテンツが売れない時代はこれが正解だよなぁ。
— タクスズキ@プロブロガー (@TwinTKchan) 2016年7月7日
プロの音楽家は「音楽」と「ブログ」でマネタイズしている
なお、漫画家ではありませんが、音楽家のこおろぎさんは自分の音楽作品とブログ双方から収入を得て生活しています。
かいた >2016年8月のまとめ 収入 30.3万円 半年平均 30.7 万円 新たな戦いかたを考える https://t.co/PblPh8oQWm
— こおろぎ (@Kohrogi34) 2016年9月2日
漫画家もこのようにして二刀流で稼いでいく必要があることは覚えておくべきでしょう。
オススメ>【随時更新】note有料マガジン「サラリーマンが副業ブログで35万稼ぐまでの奮闘記」のタイトルを全て公開します
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ではまた!(提供:らふらく(@TwinTKchan))
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