クリエイターが直面する「何度も同じことを表現してしまっている問題」に終止符を打ちましょう。同じことを何度伝えたっていいんです。むしろ、そうじゃないとダメなんですよ。
伝えたい事は集約される
漫画で飯を食えているプロが、プロ漫画家を目指す方にアドバイスを送る『マンガで食えない人の壁』という本を読みました。この中で、あるプロ漫画家が自分の作品に登場するメッセージについて興味深い事を語っていました。
この部分にはクリエイターとして非常に勇気づけられたので、ぜひ読んでみて下さい。
「作家は処女作に向かって成熟する」と、ある優秀な編集者さんも僕に言ってくださいました。その方は厳しいことで有名ですが僕はかわいがってもらいましたね。
自分の担当編集者の先輩なんですが。その時のその言葉がだんだん現実となっていきました。 今の作品と昔の作品を見比べると、まったく同じ台詞を書いていたりするんですよ(笑)。
自分では、常に新しいものをと描いていたつもりだったんですが、ずっと同じことを繰り返し描いていたわけですね。作家性というのは結局そういうものなんだなと近年、気が付きました。
自分の描きたいものって、それほど多いわけではなくて、それ以外のものを描いても結局ニセモノなんですよ。やはりニセモノを描いても人には深くは伝わらないです
つまり「異なる作品を描いていても、それぞれで同じメッセージが登場して、同じことを繰り返して伝えている。それが悪いわけではなく、むしろ本当に伝えたい事を絞り込めていて自分の役に立っている」というのです。
この一節を読んだ瞬間、ブロガーとして「あるある」とニヤニヤしてしまいました。
伝えている内容が似てくるのは「表現者あるある」
なぜなら、僕のブログでは、同じメッセージが何度も書かれているからです。僕は意識して「同じことを伝えよう」と思っているのではありません。
それでも、伝えている内容が同じになってしまうのです。
伝えたい内容が似る事は良くない事のように思えますが、僕はポジティブに捉えています。なぜなら、本当に伝えたい事を特定できるからです。
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人生で成し遂げたい事を意識できる
冷静になって過去記事を見返す事で、重複して登場するメッセージを知る事ができます。それこそまさに、自分が伝えたい事なのです。
僕の場合は「好きなことを仕事に」というメッセージです。この集約されたメッセージを見つける事って非常に重要だと思うんです。
ブログを本業にしていると、「儲かるから、アクセスが集まりそうだから」という誘惑に負けて、ドーピングに走りそうになってしまいます。
しかし、そうしたメッセージを認識する事で「俺の伝えたい事はそれじゃない」とブログをやっている意義に立ち返る事ができ、改めて「好きなことを仕事に」のテーマに沿って記事を書こうと思えるのです。
人が伝えたい事なんて限られている
結局、一人の人間が伝えたい事なんてそんなに無いです。それ以外の事を伝えようとしたって、ウソが混じっていますからボロが出るだけです。それはまさに上記のプロ漫画家が語っていたように。
そうではなく、自分の作品の中で繰り返し登場するメッセージを理解し、自分が本当に伝えたい事を把握してそれを愚直に伝えていく必要があるのです。
それくらいしなければ、本当に伝えたい事は伝わりません。
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加藤ミリヤさんは「会いたい」を伝え続けている
同じメッセージを伝え続ける事に関して、加藤ミリヤさんが『『情熱大陸』800回記念 ぼくらは、1988年生まれ』の中でこんな風に語っていました。
「”会いたい”というメッセージの繰り返しを揶揄される事があるが、それはそれで良いと思っている。むしろ、そうしたメッセージを強く推しだして”会いたい”の人だと認識されるようにしている。それがファンに対して届けたい事だから」
参照:「ゆとり世代」ほど「ストイックな世代」はいない by『ぼくらは、1988年生まれ』
プロの歌手であっても自分の本当に伝えたいメッセージをファンに届けるために何度も何度も同じことを発信しているのです。プロでさえ、これだけ愚直にやっているのですから、僕のような人間はそれ以上に同じことを伝えていく必要があるんですよね。
マンネリと言われるくらい愚直に伝え続ける
もはや、マンネリと言われるくらいまでやり続けなければいけないのです。志村けんさんの言葉を借りるなら、以下のような事なんですよ。
大衆にメッセージや芸が浸透するには時間差がかかる。でも、浸透して初めて本物になる。だから、マンネリをバカにするな。マンネリを恐れるな。
これは何かのテレビ番組で語られていた言葉なのですが、まさにこの通りなんです。マンネリと言われるくらいまで伝え続けないと、世間には伝わらないんです。
ですので、情報発信しているみなさん。作品を通して伝えたい事は何度も伝え続けましょう。それは同じでも良いんです。マンネリと言われるくらい伝え続けましょう。
そうすれば、多くの方にメッセージを伝える事ができるはずですので。愚直に取り組んでいきましょう。
ではまた!(提供:らふらく^^)