「普通の人が老後まで安心して暮らすためのお金の話」が名著すぎるので、もう一度紹介しておきます。
そろそろ、「周りがやってるから」という理由で家を買う(大きな買い物をする)、保険に入る、といった行動はやめたほうがいですね。
みんなに合わせておけば大丈夫、ではない
こちらの記事でも紹介した通り、紹介する本では、お金の知識がたくさん紹介されています。
その中で注目したいのは、「多くの人が、周りと同じなら安心、と思考停止してたくさんのお金を使ってしまっている」という事実。
本書では、こんな感じで紹介されてました。
周りのみんなが入っているから自分も入る。
日本人は、みんなに合わせておけば大丈夫だろうと思ってしまう。みんなが買うから住宅を買う。スマホを持つ。そして、みんなが入るから生命保険に入る、という具合です。
生命保険は、何となく入って、何となく払っていい金額ではありません。周りに合わせておけばいいものでもありません。
べらぼうに高額のお金を使うのに、考えないのですか?
不安や家族の安心の尺度を平均で決めてはいけません。
この文章を読んで「私のことだ」とギクっとした人も多いはず。さらに、本書では「保険て本当に必要か?」についても考えさせられました。
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民間の保険がなくても保証は手厚い
実は、民間の保険てなくても大丈夫なんですよね。公的な保険、例えば国民健康保険でも保証が十分手厚いのです。
あまり知られていませんが、遺族年金というものが民間の「生命保険」の役割を果たしてくれるんです。
働き手が若くして死んでしまったときに、残された子どもが18歳未満であれば、その遺児が大人になるまでお金が出ます。これは遺族年金といわれるものです。
国民年金加入者が亡くなったときの遺族年金、18歳未満の子どもと、子どもがいる妻に支払われる遺族基礎年金を見てみましょう。
妻と子どもがひとりの場合で、毎年100万4600円、子どもが2人なら122万9100円(平成27年度の場合。毎月少しづつ見直されます)が支払われます。
これだけで暮らしていくのは難しいですが、生命保険にかけるはずだったお金を貯蓄、もしくは国債などの安全な金融商品に回していけば、十分な備えは作れるのです。
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不安ならなネット保険を使おう
なお、「これだけは不安!」と思うのであれば、死亡保険の定期(掛け捨て)タイプを少なめにしておく、という方法もあります。
例えば、30歳からの10年間、40歳までの間に不幸があったら2000万円の死亡保険金が支払われる保険(死亡保険定期タイプ)を某ネット保険会社で試算したところ、毎月の保険料は2400円くらいです。
年払いで2万8000円。これで2000万円と公的な年金で支払われる遺族年金のお金を妻と子どもに残せるわけです。
また、ここで払ったお金は、確定申告で生命保険料控除の対象になります。
参照:確定申告の前にフリーランスの疑問「領収書じゃなくレシートでもOK?」に答えておく!税金の知識をつけよう
これまでよりも少ない掛け金で、もしものときの備えを用意しておくことはできるんですよ。
医療費を国に代わりに払ってもらえる制度も
さらに、高額療養費制度によって、入院した時に備えることも可能です。
これは、決められた上限を超えた分の医療費を国から代わりに払ってもらえる、という制度。
上限は所得や年齢で異なりますが、たいていの人(所得210万〜600万)であれば月の自己負担の上限はだいたい9万円弱です。
なので、どんなに医療費が高くなっても、払うのはその分だけでいいのです。
会社員であれば、もっといい条件になる
また、会社員であれば、これに加えてすばらしい手当を受けることができるんですよ。
会社員には、健康保険から傷病手当金が出ます。これは、病気やケガの療養のために仕事を休んで給料が支給されない場合に支払われるお金のことをいいます。
勤務先の福利厚生制度をチェックしておくといざというときに役に立つはずです。
このように、公的な保険だけでも十分な待遇を受けられるんです。こうしたことを知って僕は、「民間の保険は必要ないなと感じました。
マイホームもリスクがいっぱい
また、本書ではマイホーム信仰主義にも警鐘を鳴らしています。
世間では、家を持つことが一種のステータスになっていますし、資産とも考えられています。しかし、そういった認識が誤りだと指摘しているんですよ。
家を持てば、固定資産税など思った以上のお金がかかるのです。
「家賃を一生払うなら、買ったほうが得」はウソ
また、「いま住んでいる家賃を一生払うよりはローンを組んででも自分のものにした方が得だ」という考え方もあります。でも、これは正しくありません。
家族構成の変化によって住む家を変えていけば、家を買うよりも賃貸のほうが安く収まるからです。
家族が少なくなったら、安い家に引っ越せばいい
長年暮らしていれば、ライフスタイルの変化とともに、家に求められるスペックも変わります。
例えば、自分と奥さん、子供2人が住むという条件で家を買うとします。お子さんが小さいうちはそれでいいのでしょうが、彼らが高校、大学を卒業して家を出れば、その家はオーバースペックになります。
自分と奥さんの2人で住むにはスペースを持て余してしまうのです。
こうなるのであれば、最初から賃貸にして、家族構成が変わるタイミングで適切な広さの家に引っ越していったほうがいいですよね。
4人暮らしの時は家賃15万のマンション、2人暮らしになれば9万円のマンション、といった感じで。そうすれば、家賃を払い続けることにもったいなさを感じることはなくなります。
ローンを返し終わらないうちは、家は銀行のもの
さらに、ローンを組んで家を建ててしまうことで、ずっとそこに住み続けなければなりませんし、ローンを返し終わらないうちは「マイホーム」ではないんですよ。
マイホームを持つことが夢の人も、「マイホーム」とは住宅ローンを全額返済し終わったあとに、初めて言える言葉であって、ローンがあるうちは、マイホームというよりもむしろバンカースホーム(銀行の家)、お金を貸してくれた銀行の所有物くらいに考えたほうが正確です
こうしたことを知り、家は買わずに賃貸で暮らした方がお得だと思いました。
なので、これまで「周りがやってるから」という理由で、保険にお金をかける、家の購入を検討するなどしていた方は本書を読んでよく考えてみてください。
保険に入るべきか、家を買うべきかの検討材料が他にも書かれています。お金を払い始めるのはそれを読んでからでも遅くないですよ。
ではまた!(提供:らふらく(@TwinTKchan))
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「日本人は周りと一緒が好きだから、歩合制よりもみんな同じ給料を好む」