有名なコピーライター岡本さんが提唱する「小さな声」が勉強になりました。ちなみに、日本たばこ産業「たばこを持つ手は、子供の顔の高さだった。」や、英会話のジオス「英語を話せると、10億人と話せる。」のコピーを書いた方です。
ブロガーにとって重要事項ですので、岡本さんの著書『「売り言葉」と「買い言葉」 心を動かすコピーの発想』から紹介します。
小さな声に人は惹き込まれる
人は大きな声よりも小さな声に惹きつけられる特性があるんだそうです。
声高に叫ぶ人より、小さな声で話す人につい耳を傾けたくなる。そういうことはないでしょうか。周囲の雑音にかき消されてしまいそうな静かな声で語られると、ひと言も逃すまいと全神経を集中して聴いてしまう。
そして気がつけば、話にぐいぐい引き込まれている。じつは、小さな声というのは、その弱々しい印象とは裏腹に、コミュニケーションにおける強い力をもっています。
何か大事なことを話すとき、声がしぜんと小さくなってしまったり、内緒話をするときなんかも、口に手を添えて小さな声で話したりするように、小声がもっている、そんな不思議なパワーを利用しない手はありません。
僕も経験があって、学生時代、重要な事を伝える時だけあえて小声になる先生がいました。その際は、みんな聞き逃すまいといつも以上に集中して耳を傾けていたのです。
実際、こうした小さな声はコピーライティングの現場でも活用されているんです。
「小さな声のコピー」と言われても少しわかりにくいかもしれません。
そこで「大きな声のコピー」とはどんなものかと言うと、たとえば「安さ爆発カメラのサクラヤ」のような主張の強いコピーや、「!」を使っているような広告のことです。スーパーの折り込みチラシなどを想像してもらってもいいでしょう。
小さな声で話すアプローチを、仮に「小声表現」としたとき、自分なりの定義はというと、たとえば、「なぁ」とか「だなぁ」というように語尾が詠嘆法のものや、「あ」とか「まあ」などの感嘆詞を使ったもの、あるいはひとり言のようにつぶやかれたものとなります。
小さな声を活用した秀逸なコピー、皆さんも聞いた事があるはずです。例えば、これ。
あ、大人になってる。
これは二〇〇九年、グリコのオトナグリコと呼ばれるシリーズ広告のキャッチコピーとして使われたものです。サザエさんやキティちゃんなど、キャラクターの未来の姿を描いた広告でした。
このように誰に向けられたわけでもない、心の声がふっと表に出てきたような表現は、大声のコピーより人の心に入るのがうまい、と思うのです。
見ていただいておわかりのように、小声で語るときは、頭に「あ、」をつけるといいと、僕は土屋さんのコピーから学んだわけです。
これらを読んで、小さな声のテクニックはブログなど情報発信でも利用できると思ったんです。
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「!」の多用、力が入りすぎている文章は読みにくい
例えば、ブログのタイトルに小さな声を盛り込んで、読み手に「え、何それ?」と思わせてしまう。そして、記事を読んでもらうんです。僕はそっちの方が読みたくなってしまいます。
逆に「!」が多用されていたり、力が入りすぎたりしているタイトルには惹かれないんです。かつての僕がつけていたタイトルのように。笑
今読み返すと恥ずかしくなるんですが、かつての僕のブログタイトルや文章は、まさに「大きな声」なのです。「!」を多用したり、「ブログ飯がしたい!」みたいな力の入りすぎたものだったり。
それ故、ソーシャル上での反応がいまいちでした。しかし、先輩方からアドバイスをもらって、大きな声のボリュームを下げだしてから反応が良くなりました。「読みやすくなった」と言ってもらえるようにもなりました。
ですので、「!」の多用や「力が入りすぎているかも」と自覚のある方はもっと声のボリュームを下げた方がいいです。
Twitterでも大きな声のプロフィールは敬遠してしまう
あと、これってTwitterのプロフィールにも当てはまることだと思うんですよ。
たまに「〇〇コンサルタントやってます!世界を変えたいです!この世から悪をなくしたいです!」とか「ITベンチャーで長期インターンをやっていて日々成長を目指し頑張っています!同士であればフォローをお願いします!」みたいなプロフィールを見るんですが、これってフォローしづらいですよね。
それよりも「有休は残り2時間です。」とか「二児の母、夫はどこに住んでいるか分かりません。」の方が神秘的でフォローしてみたくなりませんか?
現に、僕のTwitterプロフィールも声が大きめなのでそろそろ変えていこうかなとも思ってますし。こうした例を見ても、小さな声で発信していく事は効果があるんです。
小さな声を学ぶ時に参考にしたいTwitterアカウント
小さな声の重要性がわかった所で、小さな声の使い方が巧みなTwitterアカウントを紹介します。そめたん[PR]@masatoshisomeyaというアカウントです。こちらのツイートを見ていると、うまく小さな声を使えるようになるはずです。
具体的なツイートは言及しませんが、見てみるとわかるはずです。秀逸な小さな声故、ツイートを追ってしまいます。これくらいの大きさで発信するのがちょうどいいですよ。
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大きな声と小さな声を使い分けると効果的
ここまで小さな声を絶賛してきましたが、大きな声がダメというわけではありません。大きな声だって有効な時もあります。それは、告知をする時です。例えば、本を出した時にAmazonページをシェアして「リツイートして下さい!」と宣言するのは効果があります。
こうしたお願いは素直にした方が良いんです。
よーし。今日は電子書籍発売日だからPRしまくるぞー!「伝えたいことは何度も素直に」って言ったばかりだからなあ。 ➡ 『レールの外ってこんな景色: 若手ブロガーから見える新しい生き方』 http://t.co/iFGeu1sVCW
読んでくれたら嬉しいです!RTも歓迎!
— らふらく^^のタクスズキ (@TwinTKchan) 2014, 11月 13
このツイートは大きな声を使って、いつもより多くの方にリツイートしてもらいました。こうした事例もあるので、小さな声ばかりにならずに適度なバランスで使い分けてみて下さい。
そうすれば、多くの人々に届く発信が可能になりますので。覚えておきましょう。なお、本書は情報発信者にとって大変参考になるので、ブロガー限らずTwitterアカウントを持っている方は読んでおくと良いかもです。
ではまた!(提供:らふらく^^)