5年前から先進的な音楽活動をしていた「まつきあゆむ」さんがすごい!いち早く「支援」のモデルを確立

これからクリエイター、特にアーティストにとって重要とされる「ファンからの支援」というモデルを5年前から試していたアーティストがいるのです。

彼は新たなモデルではなく、ファンを巻き込んだ面白い取り組みも行っていますので「個人で食っていこう」と思っている方はぜひ参考にしてみてください。

5年前から今後のトレンドになる売り方をしていたアーティスト

まつきあゆむさんというアーティストをご存知でしょうか。この方、2009年から事務所に頼らず個人で楽曲を販売して、音楽業界の行く末を予言していた恐ろしい人物なのです。

佐々木俊尚氏による著書『電子書籍の衝撃』を読んで知ったのですが、彼が5年前に残していたメッセージが特に凄いんですよ。

おはよう、こんにちは、そしてこんばんは。

2009年が幕を閉じかけてるけど、音楽業界の不景気とか変化とか色々について言及する機会が最近増えてきましたね。

僕たち音楽家にとっては、活動し続けていく新しい方法を自分たちで探ってく時代になったと思っています。

そこで発表が2つ。

2010年1月1日に28曲を収録したダブルアルバム「1億年レコード」を発売します。

そして、いまここに「M.A.F」の設立を宣言します。

これは僕がどの組織にも属さない、自由で新しい音楽活動の基盤になり得るものとして考えました。

形式だって言うのがめんどくさいので話しながら説明します。

僕みたいな音楽家にとって、

従来の大規模音楽ビジネスの中にいるとこっちもむこうもお互い機能しないなって最近思ってました。

必要なのは、本当に欲しい録音機材を手に入れる事や創作したり録音するための時間をある程度自由にとったり、

売りたい値段で売りたい時に音楽を売ったり(あるいは速攻でフリーダウンロードにしたり)、そういうすごい単純な事だけです。

実態のない大勢の誰かに自分の大事な音楽を投げつけてみるより、

今こそ、僕の音楽に興味を持った人へ1対1でそれを手渡ししたいと思ったんです。

そのために僕はインターネットとか肉体的に使えそうだぞ、と。

だからダブルアルバムに関しては、どこも通さず自分で売ります。

著作権も僕に帰属し、自分で管理します。音楽をダイレクトに聞く人に渡していきます。

さらに、ああ聞いて良かった、もっと聞かせろ!なんか見せろ!と思ってる人からダイレクトにお金を集めて、

その基金を活動資金にしようと思います。

寄付金額は1円でもいいし、1億でもいいです。好きなだけ。思った時に365日。

で、そういうの中身全部オープンにして。今これだけですっていう。webサイトとtwitterとかで。

俺こういう音が出したくて、それを出すための機材買いたいからこれだけ使うつもりだ、とか。

単純に1000人から1000円集めたら僕はそのまま100万手に入れて、それでまた面白い事して返す。

リスナーと音楽家で限りなくダイレクトに行われて、

間でよくわからない場所へ資金が還元される事なく自分自身に戻ってくる仕組みが欲しいなとずっと思ってました。

素晴らしいと感じた音楽とかアイデアとか「体験」自体にフェアに対価を払う事ができる、

当たり前で健全なシステムを自分で作ってそれを堂々とやろう。

が、「M.A.F」(マフ)です。

マフは全然閉じてるイメージじゃなくて、

大きなネットワークになった時きっと想像超えて素晴らしいことが起こるって期待を込めてます。

全てにおいて自由だからやっていけない事なんかないし、むしろ自分で決めるし。

あと、とにかく未知数で楽しそうだし。

音楽で世界なんか変えなくていいから、自分たちから見える景色の色を変えていこうと思ってる。

大失敗したって全然気にしないし、どう転んでもきっと音楽になって帰って来る。

確かにこの世からスーパースターはいなくなったかもしれないけど、大事な物はこれからどんどん増えてく気がする。

そういう考えに基づいて、僕はビートルズなんかいつか全然超えられるよ、って思ってんだけど。

僕の音楽を支持してくれる全ての人たちに、僕の音楽の未来を一緒に切り開きにきて欲しいと思っています。

では。

先人達の音楽に敬意をはらいつつ/2009年12月1日/冬/まつきあゆむ

引用元:まつきあゆむ – M.A.F –

まつき氏は、5年前からコンテンツの販売だけではなく「投資」という意味合いで熱量の高いファンから資金を調達して音楽活動を行っています(これが投資を受けるシステム「M.A.F(Matsuki Ayumu Fund)」)。

さらに、コンテンツを購入してもらう場合もCDショップやネットショップには楽曲を置かず、メールを利用して対面販売するというやり方を採用していました。

こういった、「ファンに作品の文脈を読んでもらい作品への愛情度を深めてもらうやり方」。これぞまさにアーティストに求められる新たな活動スタイルではないでしょうか。

参照:「コンテクスト・文脈って何?」「ああ、ファンからもっと愛してもらうために必要なアレだよ」

実際、まつきさんはこのスタイルで5年間も活動を続けられています。

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SNSやYouTubeでの活動も先駆けていた

まつきさんは2009年、Twitterのフォロワーのツイートを歌詞に入れてUstream中継しながら楽曲を録音して、フリーダウンロードできる取り組みも行っていました。

その他にも、Twitterとリアルな場を通してファンと共にその場で楽曲をつくっています。こうした、ファン参加型の取り組みは個人アーティストがとっていくべき戦略の1つだと思っていたので、彼の先見性の明に驚いてしまいました。

さらに、楽曲の著作権に対する考え方も他のアーティストとは異なっていました。彼のサイトにはこう記載されています。

Q. 気に入ったからYouTube、ニコニコ動画、Usteam等で曲をかけたいんだけど?
A. オーケーです。全面的に許可します。商用目的の場合はメールフォームよりお問い合わせください。相談して決めましょう。

引用元:まつきあゆむオフィシャルウェブサイト – Enterkey.co.jp –

未だに、楽曲を守るためにネット上に作品を公開しないアーティストがいる中、数年前からこうした考え方を持っていたのです。本当に末恐ろしい方ですね。

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個人で活動しているアーティストのロールモデルに

前述したように5年前から先駆けた取り組みをしていた個人アーティストの「まつきあゆむ」さん。彼の活動は、音楽で食っていこうと取り組んでいるアーティストにとってロールモデルとなるはずです。

特に「投資による活動資金の捻出」のノウハウは重要です。「ファンからの投資」はYouTubeを中心として、多くのサービスで実装されていくはずですからね。ぜひマネしたい所です。

YouTube は、このホームページを通じて、より多くの方が YouTube を自己表現やビジネスのために活用し、クリエイターとしての一歩を踏み出していくことをサポートしていきます。

YouTube は、今後も様々な形で動画クリエイターの支援を強化していきます。

引用元:Google Japan Blog: YouTube クリエイター支援のための新ホームページを公開しました

このように、まつきさんが旗を立てた5年前よりも確実に音楽で食っていくための環境は整っています。ですので、今後は彼のスタイルを踏襲しつつ、自分なりの色をつけて音楽で食っていく道を切り開いていってください。

参照:ブロガーさん、あなたはどんな「家系ラーメン」を作っていますか?

ではまた!

まつきあゆむ -ヘッドフォンリスナーズサイクリングクラブ-

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