個人でも食える?音楽業界における稼ぎ方の大変革によってもたらされるもの

公開日: : 仕事・キャリア, 自分らしく生きる

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音楽業界における稼ぎ方で数十年に一度の大変革が起きそうです。CD、ダウンロード販売に替わる新たな稼ぎ方を知って、これからの変化に備えていきましょう。

CDに頼らない新たな稼ぎ方を模索しなければならない現状

近年、盛んに「音楽不況、CDが売れない」という話を耳にします。誰が音楽を殺したか? (週刊ダイヤモンド 特集BOOKS(Vol.1))でもこのように語られていました。

1998年におよそ6000億円だった日本のCD市場は、今日では3分の1近くにまで縮小し、世界の音楽市場も12年間で4割も減った。

市場縮小のしわ寄せは、制作現場を直撃している。

制作のコストや期間は圧縮され、大手録音スタジオが次々に閉鎖に追い込まれた。 それはそのまま、次の作品の音質の低下という形で表れるから、再び、CD販売の不振につながる。

これまで音楽の売り上げの大部分はCDによって支えられていましたから、CD不振による影響をもろに受けているというわけです。以下の表(単位は百万円)を見て分かるようにCDの売り上げは2013年時点で、10年前の60%ほどになっています。

CDなど音楽ソフトの売り上げ推移
参照:一般社団法人 日本レコード協会|各種統計によるデータ

こうした流れから、音楽業界関係者ならびに音楽の作り手はCD販売に替わる新たな稼ぎ方を模索しなければならないのです。

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CD不振の流れは90年前のレコード不振に似ているが、、

これまで述べてきたCD不振のような流れは、90年前にもレコードで起きています。

1920年。無料で聴き放題のラジオが登場すると米国人は夢中になった。27年には1000万世帯と、怒濤のごとく普及したのだ。

当時のレコードの音質はラジオに負けていた。さらに29年、ウォール街で株価が大暴落。1億枚以上あったレコードの売り上げは3年後、たった600万枚に激減したという。

しかし、音質改善や値下げなどレコード産業はイノベーションを積み重ね、この壊滅的危機を乗り越えた

当時、ラジオの台頭と不況によって売り上げを大き下げたレコード業界関係者は、音質改善や値下げといったレコード自体の改善で危機を乗り切りました。

しかし、現代で起きているCD不振はCD自体の改善では乗り切れないでしょう。

というのも、今やCDというパッケージで音楽を聴くスタイルが主流ではないからです。おそらく音質の改善や値下げでも、以前のようにCDを購入する人は増えないでしょう。

CDを買って、PCやプレイヤーに取り込んで聴くというスタイルはあまりにもめんどくさいのです。

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スマホで音楽を聴くというスタイルに最適化する必要がある

今はCDではなく、スマホでiTunesで音楽をダウンロードして聴いたり、YouTubeなどを利用してインターネットに繋いでストリーミングで音楽を聴いたりする時代です。

そんな時代にCDに手を加えた所で、効果は薄いのです。そうではなく、SpotifyやPandoraのようなやり方で音楽を聴いてもらわなければならないのです。

定額で音楽が聴き放題の「Spotify」

復活のためのイノベーションが再び起こりつつある。08年、スウェーデンに登場した音楽が聴き放題のサービスSpotify(スポティファイ)はその一つだ。

特徴は、独自開発の配信方法で、動作が軽く、違法コピーも難しい。言ってみれば、「違法ダウンロードがばかばかしくなるほど便利な合法サービス」だ

スウェーデンではSpotifyの売り上げがCDに代わる大黒柱に

Spotifyの収益構造は当初は無料で新規利用をしやすくして、後に有料サービスを提供する「フリーミアム」。日本ではモバゲーなどのソーシャルゲームでおなじみだ。

毎月10時間は無料で聴き放題で、月に10ユーロ支払えば制限がなくなり、スマホを通じての視聴も可能となる。無料会員は2000万人、有料会員は500万人と5人に1人が有料会員で、欧米20カ国で展開している。

欧州でのレコード産業の年間平均売り上げは国民1人当たりCDアルバム1〜1・5枚分。Spotifyの会費をCDの売り上げに換算すると、無料会員込みでも1人当たり4〜6枚分になる

それを証明するかのように12年、母国スウェーデンでは急成長するSpotifyの売り上げがCDに代わる大黒柱に。結果、同国のレコード産業の売り上げは、前年同期比30%増となった

なお、Spotifyについては訂正が。

だそうです。まえはらさん、いつもありがとうございます!

モバイル広告売り上げでGoogleに迫るPandora

米国ではラジオの革新が起こっている。11年7月に株式市場に上場して時価総額2200億円となったPandora(パンドラ)だ。 同サービスの特徴は「パーソナライズド放送」と呼ばれる新しい放送形式を確立したことにある。

リスナー一人ひとりの好みを予測して、お薦めの曲が次々と流れてゆく仕組みだ。

現在、全米で6000万人が利用し、総聴取時間は老舗音楽テレビ番組「MTV」の4倍を超える

同社は収益を広告に頼るフリーメディアだが、既にモバイル広告売り上げではGoogleに次ぐ規模を持つ。さらに、売り上げの半分はレコード産業に分配される

音楽家がPandoraから得る収入は2年後、iTunesからのものを超える勢いだ。 米国ではフリーのPandoraで音楽を知り、iTunesで買うというリスナーが増え、Apple自身も、Pandoraの類似サービスを構想中

2つのストリーミング音楽配信サービスはスマホでも利用する事ができ、時代に合った方式で音楽を届けてくれます。今後は、こうしたやり方を使って音楽で稼いでいく必要があります。

稼ぐまでの流れは、Pandoraの件にもあるように「ストリーミング配信で音楽を知ってもらい、気に入った音楽を有料で買ってもらう」といったものになるでしょう。

参照:デジタルコンテンツはこのまま無料に向かうのが正しいのか?
参照:ストリーミングラジオで音楽聴くなら、圧倒的にPANDORAをオススメしたいワケ

音楽業界における新たな稼ぎ方の考察

上記のストリーミング配信以外でも、音楽の新たな稼ぎ方になりそうな手段は他にもあります。その1つとしてファンからの投資を想像しています。

創作活動に対する投資で稼いでいく

「投資」は個人活動をしているアーティストにもハマりそうな方法です。この仕組みはオタキングこと岡田斗司夫さんが作り上げた「exシステム」を参考にすると良いです。

いまのぼくは本の印税だけじゃなくて、講演やテレビの出演料も全部ノーギャラです。    

じゃあ、どうやってぼくは食べているのかということですが、社員に食わせてもらっています。普通の会社では、社長が社員に給料を払いますよね。でも、オタキングexでは、「社長」であるぼくに「社員」が給料を払う。

本は年間12万円を払ったメンバーとぼくが一緒に書いています。つまり、学校であるのと同時に、会社と同じように本当の仕事をしています。メンバーは年間12万円でぼくと一緒に仕事をする権利を買っているわけです。

自分をフリーにして拡張するということで、ぼくはこの仕組みを「exシステム」と名付けました

引用元:「コンテンツが無料に向かう中どうやって稼いでいくの?」に対する回答は「固定収入」

このようにして岡田さんは、現在「岡田さんの創作活動を後押ししたい」というexシステムの社員から固定収入を得て稼いでいます。今後、音楽家はこうした創作活動に対する投資(資金援助)で稼いでいく事ができると思うのです。

それを後押しするサービスとして先日、YouTubeによる支援援助システムが実装されました。

「視聴者ファンディング」は、視聴者が動画の投稿者(YouTube チャンネル)へ「自由意志で」お金を払って支援できる機能。

一般的なクラウドファンディングでは特定の目的のための資金を求めるとともに、達成時の見返りを提示することが良くあります。しかしYouTubeの視聴者ファンディングは動画の内容を問わず、支援理由も視聴者の判断に委ねているため、いわゆる「おひねり」や「投げ銭」に近いものと言えます。

引用元:YouTube がクリエーター支援機能「視聴者ファンディング」開始、動画ページから直接支払い

投げ銭的に作り手を支援する機能を持ったサービスはこれからも増えていくでしょう。ですので、ファンからの援助という稼ぎ方も今後注目していきたい所です。

作品や体験を月額課金で提供する

もう1つ注目したいのが、コンテンツを月額課金方式で提供する方法です。ここでもまた岡田さんが実践する仕組みが参考になります。「クラウドシティ」というものです。

『クラウドシティ』 では、発売中の電子書籍や、あらゆる書籍のデータを会員に公開しています。

で、私としては、単行本を一冊一冊買うよりも、電子書籍をひとつづつ amazon からダウンロードするよりも、月額904円を支払って、クラウドシティで映像見放題、テキスト読み放題にした方が、お得だと思うんです。

引用元:岡田斗司夫さん運営「クラウドシティ」は個人クリエイターが稼いでいくための参考モデル

クラウドシティの狙いは、安定した収入を得る事です。

コンテンツを売って暮らそうとしたら、日銭で右往左往しなければいけません。自分が書いた本が売れるかどうかで、一喜一憂することになります。1冊1500円の本なら、1万部売れたら著者印税は150万円くらい。    

でも1万部売れたら、そのうちの5パーセント、500人くらいはぼくの考え方をおもしろいと思ってファンになってくれるんですよ。そういうファンのさらに5パーセント、25人くらいがオタキングexの「社員」になってくれれば、300万円の売上が立つことになります。    

1冊の本を出して150万円を稼ぐより、こちらのほうがずっと経営として安定しています

引用元:「コンテンツが無料に向かう中どうやって稼いでいくの?」に対する回答は「固定収入」

月額にして安定した収入を得る重要性はホリエモンこと堀江さんも仰っている事です。

音楽活動をしているなら、音楽作品を月額制にしなくても、堀江さんのようにサロンを開催して特別な体験に対して対価を払ってもらったっていいわけです。

月額という視点で考えると、さまざまな稼ぎ方が考えられます。自分なら何を月額にするか、ぜひ考えてみて下さい。

これからの稼ぎ方で大きく変わる音楽家の生活

紹介してきたようにこれから、音楽で食っていくにはCDに替わる稼ぎ方を見つける事が必須です。その手段として「ストリーミング配信」「創作活動への資金援助」「月額課金」の3つが有望です。

そして、こういった新たな稼ぎ方が浸透する事で大きく変わる事が1つあると思うのです。それは「音楽活動する人たちの収入が均質化していくこと」です。

CDというドル箱がなくなれば、これまでガンガン稼いでいた歌手の収入は減ります。いくらLIVEで集客して、利益率の高い物販で穴埋めしようとしてもそれには限界があります。

しかし、一方でこれまで音楽で食えていなかった歌手にはチャンスが広がります。実際、Spotifyが無名アーティストにとって大きな集客エンジンにもなっているようで露出の機会が増えるのです。

参照:Spotifyは『CDに代わる収入源』じゃない。集客エンジンだ。

現に、Spotify発でヒットした歌手も登場しています。

スウェーデンのアーティストCAZZETTEはSpotify発のアーティストとして人気を博しています。

引用元:デジタルコンテンツはこのまま無料に向かうのが正しいのか?

こうした例からもわかるように、今まで食えていなかった人達が新たな稼ぎ方を利用して、収入を増やしていけると思うのです。

つまり、今まで多く稼げていた歌手の収入が減り、これまで収入が少なかった人達の稼ぎが増えて中間値に近づき、歌手の収入が均質化されていくというわけです。

あくまで推測なのですが、大きな変化が起きる事は間違いありません。ですので、これから稼ぎ方で大変革が起きるであろう音楽業界により注目していきたいと思います。

ではまた!

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