デジタルコンテンツはこのまま無料に向かうのが正しいのか?

公開日: : 最終更新日:2015/07/08 仕事・キャリア, 自分らしく生きる

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デジタルコンテンツ無料の流れに反対していましたが、どうやらこの流れは止まりそうにありません。今後はどうやってアーティストが食っていくモデルを確立していけば良いのでしょうか。

あなたも一緒に考えてみませんか?

「デジタルコンテンツが無料」は避けられない

グレイトフルデッド

以前書いたデジタルコンテンツが無料に向かう流れに反対する記事では様々な意見を頂きました。その中で多かったのが「デジタルコンテンツ無料は避けられない」という意見です。

当時はアーティストの気持ちを考えると、どうしても納得できませんでした。しかし、NewsPicksにて以下の記事に対するコメントを見て僕の意見が間違っている事に気づいたのです。

もはや音楽を売るビジネスモデルは古い? iTunesの音楽でさえ売れなくなってきている | iPhonePLUSもはや音楽を売るビジネスモデルは古い? iTunesの音楽でさえ売れなくなってきている | iPhonePLUS

多くLIKEされていたコメントを引用すると、

楠木建さん(一橋大学 教授)

収入源はリアル。ライブとTシャツ。ストーンズも収益構造からすればTシャツ屋。ようするに戦前に戻るだけの話。ある意味、健全。エンターテイメントの本領は興行。レコードで莫大な儲けが出た時代がむしろ例外。

Tanaka-Wong Tomomiさん(World Bank Consultant)

ストリーミング使い始めてもう何年もiTunesからの音楽の購入はしていないです。毎月spotifyに9ドル払うだけでどんなアルバムも大抵手に入るのですから。

追記:7/14でspotifyが創立3年になりました。音楽好きなので以前はかなり音楽にお金使っていましたが、もう3年近くCDも買っていないしiTunesでアルバム買っていません。

ライブが大事になっているというのは、本当にそうだと思います。私はライブにはお金をかけます。今年は好きなバンドを追いかけて3カ国4都市のライブ・フェスに駆けつけます。ストリーミングでどんどん新しいバンドの情報が入って来るので、ライブの支出は増えるばかり。ストリーミングでライブ情報も出してくれるとビジネスモデルとしてもっと成功するかも。ちなみにLast.fmは自分が聞いたバンドのライブスケジュール出てきますし、聞いている音楽から推定して私が行きたいと思うであろうライブのリストを出してくれます。

Pickされている記事への反論記事を読めば、煽りが強いと気づけるのですが、それでもCDはおろかネット上のコンテンツにさえ対価が払われなくなっている現状に衝撃を受けたのです。

そして、「CDなどのコンテンツ代」ではなく本業である「興行・演奏」を中心に稼いでいく必要があると気づいたのです。そのためにアーティストはネット上に作品を無料公開してがんがん流通させ、知名度を高めていかなければいけません。

つまり、「まずは広告を打って知名度を上げ、そこからCDなどのコンテンツで稼いでいく」という従来の戦略とは真逆のやり方をとらなければならなくなったのです。

そのためには成功モデルを確立するために模索していく必要があります。
では、成功モデルを確立するために何を羅針盤にすれば良いのでしょうか?

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グレイトフル・デッドの戦略が羅針盤となる

新たな成功モデルを確立するために羅針盤とすべきものは存在しています。それは伝説のロックバンド「グレイトフル・デッド」が実施してきた事です。

この本によると、彼らは40年以上も前からライブを録音・撮影OKにしてコンテンツを無料で開放したにもかかわらず年間5000万ドルも稼いでいたのです。

その戦略の大まかな流れは以下の通りです。

活動の中心はライブ
→ライブでの録音・撮影を許可する(もちろん販売、商業目的での利用は許さない)
→ファンがライブ音源を録音する(録音するファンはテーバーと呼ばれた)
→自分が録音した音源を基に独自のプレイリストを創ってファン同士で交換する
→その音源を自分の友人にも勧める
→録音音源を聞いた友人が良さに気づいて別の友人に勧める
→その友人がまた別の友人に。。。。

こういった連鎖を繰り返してグレイトフル・デッドは作品を広めていき、ファンを増やしていきました。

無料で音源を手に入れられるのにしっかりお金を払う

さらに面白いのが無料で音源を手に入れられるはずのファンがしっかりCDを購入するという点です。
無料で作品を手に入れられるのであれば、作品にお金を払わないだろうと思うのが一般的な考え方です。

しかし、グレイトフル・デッドのファンは違います。
彼らはアーティストのファンである証としてCDにお金を払うのです。
これはアーティストに対して深くコミットしている事の証明書として機能しています。

フリーミアムモデルでもマネタイズしていった

さらに彼らの稼ぐ手段は物販だけにとどまりません。
フリーミアムモデルでもマネタイズしていきました。

その1つがライブ音源の高品質版の販売です。
前述したように彼らのライブ音源は無料で手に入ります。
しかし、その音源はあくまで素人が録音したものですから、雑音が入り、プロがつくった作品には及びません。

そこでグレイトフルデッドは高音質なライブ音源を用意して販売したのです。
その有料ライブ音源はバカ売れしました。

ファンは何十、何百ものライブ録音を集める事を楽しむ。
そのうちに、多くのファンは高音質の録音を耳にする事になる。

いったんそれを耳にすると、何度もダビングしたテープの音質では不十分な事を悟る。こうした人達が、グレイトフル・デッドが提供する高音質のレコードを買うのである。

結局、作品の魅力を知ったファンはより高機能なものを求めてお金を払うということですね。
これはEvernoteを代表とするビジネス向けアプリでよく利用されるフリーミアムという手法です。

他にもフリーミアムを利用してグレイトフル・デッドはうまく稼いでいます。

例えば、その日のライブ音源を公演終了後に販売するというもの。日本でも同様のやり方で野口五郎さんが成功していますが、彼よりも先駆けてグレイトフル・デッドが実践していたのです。

自分が体験したライブの音源を購入するファンの動機はこうです。

バーモント州の自宅まで3時間かかる帰り道で聴きたいから

こうした「今すぐ」、「高音質」という部分に着目してグレイトフル・デッドはうまくマネタイズに成功しているのです。

以上が自身のコンテンツを無料にして公開し、年間5000万ドルも稼いだ天才達の戦略です。
この戦略は、これからのデジタルコンテンツでも有効だと思うのです。

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アーティストはSpotify, YouTubeで音源を公開しまくろう!

グレイトフル・デッド戦略、つまり「無料でコンテンツを公開して流通させまくる」戦略をとるのに有効なのがYouTubeとSpotifyにおける「プレイリスト」の活用です。

ここでSpotifyという聞き慣れないサービスを軽く紹介しておきます。

2000万曲以上を聴き放題できる音楽サービス『spotify』(スポティファイ)。
いわゆるフリーミアムのサービスで、

『無料で聴けるプラン』(ただし広告付き)
『広告無しで聴ける月額月額4.99ドルプラン』
『PCに加えてモバイルでも視聴ができる月額9.99ドルプラン』

の3つのプランがありますが、無料でも十分楽しめるのが最大の魅力かと思います。

引用元:Spotifyは『CDに代わる収入源』じゃない。集客エンジンだ。

つまり一定額を払ったら音楽が聞き放題になるサービスなのです。
ご存知の通り、YouTubeではミスチルなど有名アーティストの公式音源が無料公開されていますから、音楽は聴き放題です。

2つの音楽聞き放題サービスでプレイリストがうまく利用されれば、グレイトフル・デッドのテーパーがやったように作品を拡散できるのです。

音楽聞き放題サービスの魅力はプレイリスト

現代における「テーバーのプレイリスト」は音楽聞き放題サービスを利用する「ユーザーのプレイリスト」に置き換えられます。

YouTubeでは「再生リスト」という名前で認知されています。
YouTubeの再生リスト
こういうの見た事ありますよね。
YouTubeの再生リスト
「再生リスト」はお気に入りのアーティストの動画をまとめて色んなユーザーと共有できるのです。
僕もGoose houesやコアラモードの音楽を聴く時は、「再生リスト」を利用し、まだ知らない曲の発見に役立てています。

そして、このリストがSpotifyでも有効であるようなのです。

ストリーミングサービスの魅力として必ず語られるのは「プレイリスト」の共有です。ユーザーが自分の好きな曲を、何らかのテーマで組み合わせて、「プレイリスト」化して、友人知人に紹介するという遊び方です。中高年の方は、ドライブのために自分で選曲したカセットテープをつくった記憶がありませんか?その現代版が、ずっと手軽にできます。SNSを使えば、知らない人にもオススメの音楽を紹介できます。

引用元:第86回:音楽ストリーミングサービスの現状と近未来予測

まだプレイリストという概念自体に馴染みがありませんが、Spotifyが本格的に日本でリリースされたら認知されていくでしょう。

個人的には、「プレイリスト」共有という言葉の響きには、ピンとこない気持ちもあったのですが、音楽シーンで権威のある、英国公共放送局BBCが「Playlister」というネットサービスを開始するなど、世界的な「プレイリスト」流行の中で、日本でも「プレリ」などと呼ばれて、広まっていくのかなと思うようになりました。

引用元:第86回:音楽ストリーミングサービスの現状と近未来予測

このようにして音楽聞き放題サービスにてプレイリストを活用されるようになれば、グレイトフル・デッドが行ったようにアーティストの作品が拡散していき、アーティストの魅力に気づく入り口をつくっていけると思います。

そして、アーティストの魅力に気づく人を増やしていき、ライブ、CDなどのコンテンツ、フリーミアムモデルでの課金につなげていく事ができます。

ですので、今後アーティストはコンテンツが無料であること前提で、音楽コンテンツをガンガン開放していく戦略をとらなければならないのです。

ユーザーの利便性を追求して慣習に逆らおう

何度も述べてきたように、今後はアーティストが食っていくための戦略は大きく変わります。コンテンツを中心にマネタイズしていくのは厳しく、まずはコンテンツを無料で開放して多くのファンをつけてからマネタイズしていく必要があります。

これは今までの慣習を完全に無視しています。しかし、こちらの記事で夏野さんが語っていたように「ルールが変わったのなら、そのルールの中でユーザーの利便性を追求していかなければならない」のです。

最初は大きな痛みを伴います。国内での成功モデルはGoose houseくらいでしょう。しかし、この流れに気づいて整備されていない道を歩いていかなければ成功は無いのです。

ただし、明るい話題もあります。スウェーデンのアーティストCAZZETTEはSpotify発のアーティストとして人気を博しています。

音楽ストリーミングサービスからのヒット曲も欲しい。スウェーデンのEDM系のユニットCAZZETTEは、当初、Spotifyだけで楽曲を発表し、人気者になった。地元スウェーデンだけでなく、米国でもビルボードチャートにランクインした。

引用元:独断的音楽ビジネス予測2014 〜今年こそ、音楽とITの蜜月が始まる〜

今後はこうした成功者と過去に大成功したグレイトフル・デッドを参考にして新しいモデルを確立していく必要があるのです。
そのためにはコンテンツの無料開放は必須です。

無責任な意見かもしれませんが、アーティストの明るい未来のために取り組んでいってほしいと思います。
もちろん、僕は良いコンテンツに対価を払い続けますよ!

最後に

いろいろと言ってきましたが、音楽業界で働いた事も無い素人が語った意見です。足りない部分もあるでしょう。ですので、足りない部分に対してご指摘いただけるとありがたいです。

こうして新たなモデルの確立に少しでも役立てればと思っていますので。

それでは!

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