そろそろ本気でWebコンテンツに対する意識を変えないとヤバいですよ。コンテンツに対価を払わない文化が根付いたままでいいんですか?
販売されてるDVDってネットにアップしてもいいんだっけ?
僕はインターネットが大好きでYouTubeをよく見ているのですが、その中で不可解な出来事に遭遇する事があります。それは、巷で販売されているはずのDVD、CDなどのコンテンツが無数にアップロードされている事です。
それらはテレビ番組の人気作品がDVD化されたもの、ミュージシャンのLIVE、歌手のCD音源などです。そして、そうした動画では決まってアップロード者に利益が行く動画広告が流れるのです。つまり、アップロードしているクソ野郎人は勝手に販売されているコンテンツをYouTubeにアップし、そのアップした動画で広告収入を得ようとしているのです
これって許される事じゃないですよね。
ネット上のソフトコンテンツは目に見えないので、わかりにくいのですが、絶対にやってはいけない事なのです。
参照:ブログで稼ぐのが怪しいと偏見を持っている人は本当に損してると思う
こんなルールがしっかり決められているにも関わらず。
ユーチューブでは、さまざまな動画がアップロードされていますが、ユーチューブの利用規約では、著作権の侵害にあたる知的財産権を侵害したと判断される場合には、該当コンテンツを事前通知なしに削除すると明記しています。
引用元:テレビ番組の録画をYoutubeにアップするのは違法?
「嵐」のライブDVD映像を無断でYouTubeにアップロードしたとして、著作権法違反の疑いで会社員の男が埼玉県警に逮捕された。
引用元:YouTubeへの動画違法アップロードで初摘発 「嵐」のライブ映像投稿の会社員逮捕
こうした事が多発していることにより、これまでタレントや歌手のDVD、CDを買っていた人達が「YouTubeで見れるから買わなくてもいいか」と思うようになり、DVD、CDを買わなくなっているのです。
その結果、DVDやCDの売り上げが深刻なほど落ち込んでいるのです。
参照:2013年の音楽パッケージメディア(CD・映像・アナログ等)売上まとめ
そして、廃業や、そこまでいかずとも苦しみながら戦っているクリエイターが増えています。
横山:そうね。特にインディー・レーベルはみんなギリギリでやってるから、巨大化なんてあり得ないし。
引用元:「90年代みたいな夢はもう辿れない」横山健のシビアなシーン分析と、レーベルが目指すもの
さらに、あの超有名アーティスト「スガシカオ」さんまでがこんなツイートをせざるを得ない状況まで来ているのです。
DLでももちろん嬉しいのですが、ぶっちゃけDLだとほとんど利益がないんだ。おれらみたいにスタジオで徹底的に音楽を追い込むタイプは、制作費が全部赤字になっちゃう。CD買ってもらうと、かなり制作費が補えるので、次の作品が作れるメドが立つんだよね。
CD売れない音楽業界の負の連鎖だ
— スガシカオ@7/4ニコ生LIVE (@shikaosuga) 2014, 5月 24
大物がこれだけの重要事項を訴えた事に衝撃を受けましたが、これが現実なのです。
コンテンツの違法アップロードロードにより、これだけの被害が出ています。
ですので、こうした事は今すぐにでも抑止していかなければなりません。
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違法アップロードしている人達には罪の意識が無い
前述した違法アップロードはぜひとも止めなければなりませんが、1つ難しい問題があります。それは、違法アップロードしている人達は悪い事だと認識していないケースがあるという事です。
特に音楽や映像コンテンツを小さい時からインターネット上で見てきた10代や20代前半に多いのですが、彼らは販売しているDVDやCDをアップロードすると逮捕されるということを知らずに、アップロードしているのです。
つまり、ネット上のコンテンツに対する認識が甘いのです。
実際、10代の方にWebコンテンツに対する考えを伺った所、
「ネット上に上がっているものに対して深く考えずに利用していて、上がっている動画が違法行為によるものだとは認識していない」
との事でした。
さらに、ちょっと前に乱立した動画サイトをキャッシュして無料で音楽が聴けるアプリも無意識で使っていたとの事でした。
そうなのです。彼らはそういった知識が乏しいのです。
今後、違法行為が繰り返され、クリエイターが廃業していかないためにも、Webコンテンツに対する知識を教育していかなければならないのです。
これは作り手がいくら訴えても解決しづらい問題で、学校が教育に組み込んでいくしかないと思っています。学校で「お店からものを盗むのはいけない事なんだよ」と教えるように「売っているDVDやCDをネットにアップするのはいけない事なんだよ」と教える必要があると思うのです。
そうしないと、おそらくこれからもこうした惨事は繰り返されてしまいます。クリエイターが廃業していけば、良いものが生まれる土壌は崩壊してしまいます。そうすれば、僕たちがこれまで受けてきたような感動を享受する事ができなくなります。
それを防ぐためにもコンテンツに対する認識が甘い人々には、相応の知識と教育が必要なのです。
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コンテンツに対して対価を払う意識が必要
これまで述べてきた問題行為が多発する事により、多くの人には「ネットで見ればいいや」という意識が刷り込まれ、「コンテンツに対して対価を払う」体験が少なくなっています。
こうした異常な事態をこれ以上進行させないためにも、コンテンツに関する教育の充実と意識改革が必要なのです。
最近、クリエイターがつくったものに対価を払っていますか?
YouTubeで見ればいいやなんて思っていませんか?
ギクッとした方は今すぐ意識を改め、つくられたものに対価を払ってください。
そして、違法アップロード問題に関する知識がないと思った方は今すぐ勉強してください。
そうしないと、クリエイターが廃業してしまい、良いものを受け取れなくなってしまいます。
この件に関して真剣に考えていきましょう。
それでは!
ぜひとも読んでほしい記事
追記
この意見にはちょっと賛成できない。モラルに訴えるのは効果ない。Spotifyのように違法ダウンロードするのが面倒になるような良質のサービスを作るべき。/「ネットなら無料で見れるから買わなくていいや」なんて発想は今すぐやめろ http://t.co/IP91aOaqm1
— まえはら かずひろ (@Maechan0502) 2014, 7月 12
@TwinTKchan らくらくブログもタクさんも好きですが、この記事には批判的です。ブログでまとめました「ほんとにコンテンツにお金を払うべき? らくらく氏に批判」http://t.co/XpfEy9RTFp
— こその (@_tetuball) 2014, 7月 13
ご意見ありがとうございます。
そういう仕組みをつくらなきゃいけないなんて、もちろんわかってますよ。ネットコンテンツは無料になっていくべきという主張も読んでますし、「評価経済社会」も読みました。
というか、コンテンツが無料になるのは、いささか仕方ないということもわかっています。それよりもこの記事で伝えたかったのは「コンテンツ制作者に対するリスペクトが足りなすぎる」ということです。
そもそも、優良で販売しているものを違法で手に入れようとする事(ITリテラシーの欠如)が問題だと言ってるのです。なにも、「コンテンツは有料であるべき!」なんてゴリ押ししている訳ではないです。そこを誤解しないで下さい。
あと1個言いたいのは、外からコンテンツに関する問題を見すぎということです。
今回、記事に対してコメントをくれた方は当事者(コンテンツで飯を食っている人間)でもありません。それ故「コンテンツは無料でもいい」という客観的な主張ができるのでしょう。
でも、当事者の立場になって考えてください。「コンテンツを無料にしてもうまく稼げる仕組みが整っていない」という現状がある中でコンテンツを無料にしたいと思いますかね?
僕は絶対にしたくないですけどね。手間ひまかけて作ったものを「まだ仕組みは整ってないんだけど、これからうまくいきそうだから無料で公開しといてよ」なんて言われても、断りますよ。
みなさんは作り手だとしたら、どう思うでしょうか?
外野、作り手双方からのご意見お待ちしております。