毎度どうも。タクスズキ(@TwinTKchan)です。
前編に続き、都内で起業し、その後鹿児島に新しい拠点を作った若者2人に話を聞いてきました。
【注:登場する田島さん(26歳)、しもつさん(23歳)は地元でUターン起業。Lucky Brothers & co.という会社を設立しました。お2人ともWeb系の東京の会社で働いた後、一緒に起業】
前編:鹿児島でUターン起業した26歳と23歳コンビ「Web制作事業をアピールするために、まずは自社のサイトを本気で作りました」
今回は、起業後に地域で仕事を獲得する方法、その際に気をつけるべきことなどを聞きました。それではどうぞ。
現在、すべてのクライアントが在京企業だが、今後は、、
(僕の本をプレゼントさせてもらいました!)
タク (前編で)受ける仕事の基準がわかってきたってお話がありましたけど、仕事ってどういったエリアからくるんですか?
田島 東京がほとんどですね。今の所クライアントは100%東京ですが、鹿児島のクライアントの比率も増やしていきたいです。先日、「移住ドラフト会議2017」で甑島地域に指名していただいたので、まずはそちらの方々と一緒にお仕事ができればと思っています。
そのほか、鹿児島県内企業からも少しずつですがお仕事の依頼をいただく機会もあります。そうした機会でひとつずつ結果を残して、将来は、仕事の割合を東京と鹿児島の半々にできればいいなと思っています。
(オフィスにあるロゴ。100円ショップのアルファベットに色を塗って作ったらしい)
スポンサーリンク
鹿児島はWeb仕事の需要が少ないが、、
タク ぶっちゃけ、鹿児島ってWeb仕事の需要はあるんですか?
しもつ あるにはありますが、東京に比べると少ないです。制作物のクオリティーを求められるというよりは「制作からサイト運用までマルっとお願いしたい」というニーズが多いです。
特に、田島が得意とする、フロントエンドの技術を活かしたリッチな演出を求められることはまだないですね。
田島 とはいえ、弊社がこれまでに手掛けてきた実績のデモをお見せすると、やっぱり驚いていただいたり、良い反応をいただけることは多いです。
そうやって少しずつ弊社で得意としていることをデモでアピールしていって、着実に仕事につなげていければなと思っているところです。
スポンサーリンク
クリエイターと企業、自治体のマッチングイベントを有効活用
タク そうやって将来のお客さんになりそうな方ってどこで、どうやって見つけるんですか?
田島 僕らの場合、つながりは「かごしまクリエイターズオーディション」というイベントでできました。それは鹿児島県内の企業とクリエイターをマッチングしてくれるイベントでした。
地域によっては企業とクリエイターのマッチングを支援するイベントがあるので、そういう機会を活用するのもアリかもしれません。
最近だと、自治体もUターン者を呼べるようにそういったイベントを開催してくれています。
しもつ あと、移住するクリエイターに向けた補助金もあります。ラキブラはそれに応募し、オフィスの設備投資(机やイス)に使わせていただきました。
このように、自治体などでUターン促進活動をされているところもあるので、地方で起業される際は調べてみるといいかもしれません。
(オフィスはデザイナーズマンション。キレイでおしゃれでした)
当初は2拠点の予定だったが、、
タク ふむふむ。いろんな制度があるんですね。知らなかったです!ちなみに、こうやって地元の鹿児島で仕事してこうと思ったのってなんでですか?Uターンの理由が気になります。
田島 Uターンというよりは、東京と鹿児島の2拠点を持った会社にしようということを、創業当初から決めていました。
東京では子育てするイメージがわかなかった
しもつ 僕は将来のことを考えたときに、鹿児島での生活を意識しました。ずっと東京に住むイメージがわかなくて、30~40歳くらいの落ち着いた時期、もしくは子供を産むタイミングで戻ろうかなと考えていました。
東京で働く地方出身者がよく言うのは「東京で子供を育てるイメージがわかない。しんどい電車の移動を子供にさせるのはかわいそうだ」ということ。
実際、婚約している彼女とも「東京は無理だよね」話していました。そういった経緯があったので、鹿児島に移住する際も彼女から反対されることはありませんでした。
(しもつくんと婚約者さんのお話はこちらからどうぞ)
(レコードなど、オフィスの所々に2人のセンスが)
地方ではすぐに噂が広がってしまう(良いものも悪いものも)
タク なるほど。実際、こっちにきて仕事してみて、どうですか?
田島 東京のクライアントさんと直接会う回数は減りましたが。いまのところ、滞りなくやれています。鹿児島の方々との仕事の機会が生まれたのはやはり移住してきて変わったことです。
あと、つながりができていくスピードが早くて驚きました。よく、「地方で噂が広まるのは早い」と言われるように、これが仕事の世界にも当てはまるのです。
以前、初対面の方と打ち合わせするときに、「この後、Aさん(共通の知人)と飲むんだよね?」と言われた時は地方ネットワークのすごさを知りました(笑)。
こうした独特なネットワークを知り、実績を残せば良いスパイラルがうまれ、仕事に繋がっていくのかなとも思いました。
しもつ 逆に言うと、どんな評判でもすぐにいろんな方の手に届く環境にいるので、いままで以上にシビアな環境だなと感じますね。
鹿児島らしい事業をやりたい
タク なるほど。仕事を増やす上では色々と気をつける点もあるんですね。ちなみに、(前編では)制作以外の自社事業もやりたいって話もありましたが、具体的にどんなものですか?
田島 鹿児島の良さを生かしつつ、鹿児島に雇用を生める事業ですね。
まず「鹿児島の良さ」だと、焼酎などこちらの特産品を生かした事業をやりたいと思っています。
しもつ 鹿児島にいる以上、「鹿児島だからできる」の要素を事業や会社には入れたいです。例えば、カズワタベさんが「ウミーベ」でキレイな海を取り入れているように。
今日海めっちゃ綺麗。 pic.twitter.com/bhv3sHz6o8
— カズワタベがのらりくらりと (@kazzwatabe) 2017年2月16日
しもつ 採用などでも「鹿児島らしさ」を武器にしたいですね。
Webのスキルがない人でも雇えるような事業を作りたい
田島 あとは「その事業が生み出しうる雇用の数」も強く意識しています。現状、Web制作事業で雇用を生もうとしても、鹿児島ではWebのスキルを持つ人の数は限られていて、多くの雇用を生めるような事業ではないと感じています。
なので、「特殊で業界が限定されるスキル」がなくてもやれるような仕事を、新規事業では生み出したいです。
タク いいですね!これからの活動がより一層楽しみになりました。本日は、インタビューさせていただき、ありがとうございました!
参照:Lucky Brothers & co. (ラッキーブラザーズ)|鹿児島・東京のWeb企画・制作会社