ホリエモン「漫画はSNSによるコンテンツバブル時代に求められる時短メディア」by マンガHONZ超新作大賞

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12月28日、マンガHONZ超新作大賞2015 授賞式トークイベントに参加してきました。

こちらは、漫画レビューサイト「HONZ」のレビュワーたちが選んだ面白い漫画ランキングを発表するイベント。

紹介された漫画はもちろん、ここで語られた堀江さんとコルク・佐渡島さんの裏話が面白かったので、紹介します。

漫画のプロが世に出ていない漫画を発掘

イベントに登壇したのは、ホリエモンこと堀江貴史さん、コルクの佐渡島さん、マンガ新聞代表の角野さん。

流れとしては、「HONZ」レビュワーによるおすすめ漫画のプレゼンに対して、各人が感想を述べていくもの。

本記事では、3人が述べた感想の特に面白かった部分をピックアップして紹介していきます。なお、ランキングはHONZにて発表されているので、そちらを参照してください。

参照:今年新たに誕生したマンガの中でトップの座を手にするのは…!? 「マンガHONZ超新作大賞 2015」を発表します! – マンガHONZ

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堀江さん「漫画なら、難しいテーマでも理解できる」

まずは、マンガHONZ超新作大賞が設立された背景からの説明。冒頭から、面白い話を聞くことができました。

堀江さん
漫画は絵がある分、情報量が多い。絵のおかげで、難しいテーマも語ることができる。理解の時間短縮になるから、時短メディアとして注目している。

SNSの発達でコンテンツ量が増えた。多い情報量をできるだけ短い時間で読むのに、漫画は適していて、これからの時代に必要

しかし、問題がある。それは「いい漫画をピックアップする手段が限られている」ということ。

そのため、良い作品が世に広まらず、クリエイターに報酬が還元される仕組みができていない。その解決手段の一つとして、マンガHONZ超新作大賞を作った

設立には、こうした背景があったんですね。では、ランキングの中で、僕が面白そうと思った漫画と、それに対する登壇者のコメントを紹介していきます。

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「フラジャイル」は原作者がモーニング時代からのヒットメーカー

9位にランクインした作品。原作者が佐渡島さんのモーニング編集部時代の先輩だそうです。この方が担当した作品はヒットしていたようですよ。

漫画というのは、1巻目を担当する人によって売れ方がが変わってくるんですが、宇宙兄弟もドラゴン桜もこの方が担当してヒットした、とのこと。

なので、「フラジャイル」も売れていく予感がしますね。

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今はヤングジャンプの黄金期!コミックの売り上げ好調

佐渡島さん曰く、「ゴールデンカムイ」は「キャラの作り方、物語の作り方もうまい作品」。

ヤングジャンプは現在、いい新人が集まっている。理由は、新人のヒット作品が出ているから。例えば、テレフォーマーズ、東京喰種トーキョーグール、キングダム

実際、新人が活躍できるという空気がある。ヤンジャンの黄金時代と言える。雑誌の売り上げ自体は微減だが、コミックが売れるから利益は伸びている

こうした話から、出版の流通システムの欠陥の話になっていきました。

出版における「欠品」は由々しき問題

それは、佐渡島さんによって語られた「ヤンジャンの商品が売れてると、書店員が品切れに敏感になる」という話から。

逆に言うと、そんなに売れてない商品は、書店が品切れに気づかない場合があるんだとか。

これに対して、堀江さんが自著の状況について言及していました。

ファンから、最近出した「本音で生きる 一秒も後悔しない強い生き方」が書店にないと言われるが、本人としてはどうしようもない。

「出したい」と言って来たのは出版社なのだから、(欠品を防ぐのは)出版社の仕事でしょう。その負担をしてもらえると思って、印税10%でやっているのに。。

こうしたことに対して、佐渡島さんは「流通システムが現代に対応されてない」との指摘を

実際、堀江さんのヒット作「ゼロ なにもない自分に小さなイチを足していく」の売れた部数は「推定」だそうです。これは、小さな本屋のデータがわからないから。

この辺の業界裏話が聞けるのも、業界事情に詳しい人たちが登壇するイベントならではでしたね。

「くも漫。」は兄が漫画、弟が編集担当

作成秘話が面白かったのが「くも漫。」。こちら、実兄弟によって生み出されている作品。兄が漫画を描いて、弟が編集担当だそうです。

内容も独特で、ススキノで大人のサービスを受けているときにくも膜下出血になってしまった兄が、その体験談を描いたもの。

状況が状況だけに、サービス中にくも膜下出血になってしまったことは親族に打ち明けられず、漫画が出版されてから、知れていったそう。

サービスしてくれた女性は戸田恵梨香そっくり

ちなみに、この時にサービスしてくれた女性は戸田恵梨香さん似だったようです。

こうした、赤裸々な告白を作品にするやり方に対して、佐渡島さんは「恥ずかしいことを書ける人は、今後もいい作品を作れる」とコメント

堀江さんも「好きな作品なので、藤沢さんの恋愛工学を学んでそれを実践し、漫画にしてほしい」とコメントしていました。

業界人が選ばないような「これからの作品」を紹介していきたい

このようにして、まだ世に出ていない作品が10位から1位まで発表されていき、イベントは締めに。

そして最後に、堀江さんと佐渡島さんから、マンガHONZ超新作大賞の展望が語られました。

まだ売れてないものを世に出せるアワードに

堀江さん
いまは、新しい漫画に触れる機会が少ない。漫画雑誌も読まなくて、その雑誌の「キュレーション力」や「らしさ」を感じることがなくなった

そういった中で、世に出ていない名作を発掘していきたい。」

佐渡島さん
「既存の漫画ランキングの多くは、漫画業界の人によって選出されたもの。しかし、HONZのは業界に関係ない人によるもの。

書店員や業界人が選ぶと、売れてて勢いがあるものがピックアップされるが、今回のイベントで紹介された作品は世間的には売れてないもの。

このように、「まだ出ていないものを、自分たちのレビューで売ってやるぞ」という感じがいい。まだ影響力のない大賞だが、今後はヒット作を輩出できるものにしていきたい

NewsPicksの漫画版「マンガ新聞」のリリースも楽しみ

さらに、イベント最後に語られた「マンガ新聞」の構想も面白そうでしたね。

これは、NewsPicksの漫画版で、コミック情報はもちろん、コミックに関するニュースに対してもユーザーがコメントしていくようです。

これまでHONZは長文が多かったですが、ショートレビューも必要だよね、ということで開発された模様。

マンガ好きとしては、このサービスも非常に楽しみですね。

ランクイン作品を読もう!

このように、マンガ好きにはたまらない情報が聞けたイベント。紹介された漫画も興味をそそられるものばかりだったので、皆さんもランキングを参考に読んでみてください。

ではまた!(提供:らふらく^^(@TwinTKchan)

次回予告
「マンガ新聞の人気フォロワーになりたい」

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