
12月27日、下北沢の北沢タウンホールで開催された「品川庄司20周年記念コントライブ」を見てきました。そこで、感じた品川さんの芸人としての生命力について書いてみます。
嫌われキャラでやってますが、たくましく生きていく天才だな、と思いました。ぜひ参考にしたいですね。
時代の流れを見てキャラを変えていく唯一の芸人

皆さんは、品川庄司の品川祐さんにどんなイメージを持っているでしょうか。おそらく、テレビでは「嫌なやつ」「よく喋るやつ」という部分が切り取られるため、良いイメージを持ってない人が多いはず。
しかし、彼はそのようなイメージをも持たれるように、あえてプロレスをしていると、ライブを見て気付きました。それは、ライブで伝わる彼の器用さから。
品川ヒロシは三段階の変化を遂げてきた
これまで、品川さんは、大きく分けて三段階の顔を見せてきました。
一段階目の顔が、アイドル芸人。
二段階目が、おしゃべりクソ野郎。
三段階目が、ロイター板芸人です。
これだけじゃ、わからないと思うので、以降でそれぞれを説明していきます。
スポンサーリンク
「品川です!」でアイドル的な人気だった
まず、「アイドル芸人」について。
今の姿からは想像できませんが、品川庄司さんは出たての頃、アイドルのように人気があったのです。僕は、リアルタイムでそれを見ていました。
14年前くらいのオンエアバトルで、漫才のつかみとして「品川です!」をやるたびに「きゃー!」と黄色い声援が飛んでいたのです。
当時、オンエアバトルの掲示板でも女性ファンによって、多くの応援メッセージが書かれていました。チャンピオン大会に負けた日のスレッドなんて、悲しみの声であふれてましたからね。
それくらい、アイドルの側面を見せて活躍していたんですね。
品川ヒロシはまず売れるためにイケメンの相方を選んだ
これって品川さんの計算だとライブを見ていて思ったんですよ。
というのも、品川さんが庄司さんを相方として選んだ理由が「同期の中で一番イケメンだったから」。これは、ライブ中のブリッジ映像で語られたこと。
戦略としては、まずは名前を売って、次のステップに備えようというものだったんでしょう。実際、当時は勢いのある芸人として、27時間テレビの深夜枠に登場していました。
スポンサーリンク
低迷から「おしゃべりクソ野郎」で復活
しかし、そうした人気は長く続かず、コンビとして低迷が続いていました。そんなときに、起こったのが「おしゃくそ事変」。
知らない方のために説明しておくと、有吉さんが品川さんに「おしゃべりクソ野郎」というあだ名をつけたんですね。
これはアメトーークで起こった出来事で、名づけられた瞬間、会場にいたお客さんもひな壇に座っていた芸人さんたちも爆笑していました。
「おしゃべりクソ野郎」と市民権を得てからの快進撃
ここで、やっと「品川ヒロシ = おしゃべりなうるさいやつ」として市民権を得たのです。
それまでも、お茶の間には「品川さんは、茶々を入れるうるさい人」というイメージがありましたが、こうやって明確に言語化されたことで、その後の品川さんのキャラクターが確立されていったのです。
この後、品川さんは「うるさい、おしゃべりなやつ」としてネタにされ、露出の場を増やしていきます。
アゲマンのロイター板芸人として、売れっ子を送り出す
そうやって、嫌な奴の側面が世間に知れていく中で、今の地位を確立する決定的な事象が明らかになりました。
それは、「品川さんと共演した人が、彼を踏み台にした人が売れて行く」というもの。まさに、跳び箱におけるロイター板のように。
例えば、「おしゃくそ事変」の発端となった有吉さん。さらに、品川庄司の番組アシスタントだった安田美沙子さん、綾瀬はるかさん。
アゲマンを過剰にアピールしてヒール役の頂点へ
このように、品川さんの屍を超えていった人たちが活躍するようになったことを、メディアで言及し始め、とうとう嫌われ者として、大御所の域に入ったのです。
当然、テレビではこの部分がフューチャーされます。自身は嫌われたせいで、テレビに出る機会が減ったと言いますが、このキャラのおかげで、アメトーーク!の「どうした?品川芸人」が開催されました。
さらに、嫌なやつキャラがあるからこそ「格闘技やってる芸人」における何気ないボクシングの動作でも、笑いが起きるのです。
このように、あえて嫌われ役に姿を変えることで、品川さんは芸能界を生き延びてきたんです。
ずっと同じキャラは飽きられる
まとめます。
品川さんが、アイドル〜おしゃべり〜ロイター板と何度も姿を変えてきた理由は、大衆に飽きられないためです。
どんな人気キャラでも、何年も同じことをやり続けてしまえば、消費され尽くしてしまって通用しなくなります。そのためには、定期的にキャラを変えて新鮮な風を送り続けなければいけません。
品川さんは、そうしたことを分かった上でキャラを変えてるはずなんです。彼は、器用で頭のいい人ですから。実際、20年も芸人として生きてこれたのは、こうした計算があったからです。
なので、数年後には、また別のキャラでお茶の間をわかせているはずです。
このように、どんどんとスタイルを変えていく品川ヒロシという男。最終形態がどんなものになるか非常に楽しみです。
ちなみに、今回のライブのコントで、「最終形態はシンプルなやつ」というくだりがあったので、最終的にはありのままの品川ヒロシで勝負するのかもしれません。
そうしたことを妄想しながら、今後も品川庄司さんを応援していきたいと思います。本当に素敵なライブでした。
ではまた!(提供:らふらく^^(@TwinTKchan))
次回予告@TwinTKchanさんをフォロー
「14年前のオンエアバトルでは、テツandトモ、ハリガネロック、ますだおかだ、が好きだった」