夢、死ね! 若者を殺す「自己実現」という嘘という本をこれまで数記事に渡って紹介してきました。このタイトルを見たとき、「若者の希望を奪うなんて、やめてくれよ」と批判的だったのですが、読んでみて印象がガラッと変わりました。
これは夢を叶えたい人向けの愛のあるメッセージなのです。どういうことか、これから説明していきます。
「夢、死ね!」で気づく独りよがりで自己満足な「夢」
本の中で何度も語られているのが「稼ぐ事の重要性」です。
まずは稼げ!ガタガタ言うな!
これは言い換えてみれば「まずは価値を提供しろ」という話になります。世間の稼いでいるサービスを見てみると、誰かにとって価値あるもので、ユーザーが「お金を払っても良い」と判断して対価が支払われていますよね。
それと同じことです。ですので、夢を見る前に「自分が特定の分野で価値を提供できるか?」「それでお金を払ってもらえるか?」を考えなければならないのです。
生きていくために「お金」は必須ですからね。
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「好きなことを続けていけばお金はついてくる」は違う
「まず稼げ!」と言うと、必ず出てくる批判が「稼ぐを目的にするのは違う」「好きなことをやり続けるからこそ、良いものが生まれて稼げるようになるのだ」とう意見。
僕も「~ブログで飯を食う~」というブログタイトルですから、良くこの件で批判を受けます。でも、僕は「好きなことを継続して、その次に稼ぐ事を考えろ」という意見は違うと思っています。
いくら本当に好きなことを突き詰めて、サービスを提供してもそこに市場がなければ、ただの趣味です。極端な話、世界中に1人しかファンがいないアーティストに関する情報を発信したところで、それに興味がある人はいないのですから、お金は発生しません。
それよりも、もっと大勢の人が興味のある事をテーマにしなければ、市場は存在せず価値を提供して稼いでいく事は難しいのです。結局、市場を見ずに自己満足で終わってしまうサービスなど価値がないのです。
そういった事を教えてくれるのが「夢、死ね!」で登場する
まずは稼げ!ガタガタ言うな!
という過激な言葉なのです。
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「夢を諦める日付を」は中川さんの温かいメッセージ
「まずは稼げ」というメッセージ以外にも中川さんは愛のあるメッセージを送ってくれています。それが「夢を諦める日付を」というものです。
これはM-1グランプリが開催された背景にある「10年で売れなかったらその世界には向いていないから、本人のためにも芸人を辞めた方がいい」という考えから来ています。
「10年で諦めるべきだ」と書いたが、実際はそれでも遅いくらいだ。たとえば19歳でコンビを結成し、10年間バイトをしながらお笑いを続けて29歳になった人間と、正社員として1つの仕事を10年間やり続けて29歳になった人間とでは、仕事の能力は格段に差がついている。バイトをやり続けても仕事人としての能力は上がらない。
真っ当に夢を叶えたいなら、自分に向いていないことを捨てるのも大切です。長い期間やってみて芽が出なかったら、その分野に向いていないのでしょう。
僕は何度となくそういった体験をしてきました。そして、向いていない事を捨て続けてきました。
参照:もう気づいてるんじゃないの?辛い努力は誰も幸せにしないって
夢を叶えるためには、向いてない事・世間から評価されていない事をパッと辞めてもっと向いている事に取り組む必要があるのです。僕はそうやって向いている事を模索し続け、今の道を開拓する事ができました。
ですので、中川さんの「夢を諦める日付を」という温かいメッセージを胸に刻んで、向いている事を模索して下さい。
夢を叶えるのは向いていることを見つけてからでいいのです。
「夢、死ね!」は夢を叶えたいなら必読
ここまで紹介してきた「まず稼げ!」「夢を諦める日付を」という2項目は夢を叶えたい人にとって、厳しい内容です。でも、これが事実です。この2つを知らなければ、自己満足で夢を追う「ピーターパン」になってしまうでしょう。
ですので、まずは地に足をつけて「価値を提供できるだけの力はあるか」「稼げるか」「向いているか」「市場はあるか」についてしっかり考え、夢を叶える取り組みを行った方が良いと思います。
「夢、死ね!」は夢を叶えたい人こそ読むべきです。まずは基礎を知っておきましょう。
ではまた!