「地方移住ってクリエイティブっすよね?」と思ってたけど、リアルな話を聞いたら全然違った件

公開日: : 最終更新日:2016/08/18 仕事・キャリア, 楽しい仕事を

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広島県の尾道に移住したクリエイター、つるけんたろうさんにお話を伺ってきました。

つるさんは漫画『0円で空き家をもらって東京脱出!』を描かれた方で、空き家を改修して地方に安く家を持った人として知られています。

漫画から伝わるのは、東京でしんどかったら地方に出てイキイキとした生活を送ろうというもの。会う前は漫画の通り、前向きに生きようと奮闘している方だと思っていたのですが、実際は違っていました

また、地方で仕事をすることの現実を知ることになりました。良い意味で期待を裏切られたので、その実態を紹介します。

デザイナーみたいな肩書きはいらない。得意なことを仕事にすればいい

漫画家のつるけんたろうさん
(漫画家のつるけんたろうさん。彼が中心となって作られたゲストハウス「あなごのねどこ」で取材)

のっけから地方移住後の仕事について裏切られました。「今は漫画以外にどんな仕事をしているんですか?」と聞いたところ、意外な答えが返ってきたんです。

つる:
デザインをやっています。地元の方に商品のデザインを頼まれるので、そういった仕事を。

自分のことを漫画家だと思ってないので、できることがあればなんでもやってますよ。

尾道では「デザイナー」「クリエイター」という発想が通称しないんだそうです。デザインできるなら、デザインを。絵を描けるなら、絵を描く。家を建てられる(リフォームする力がある)なら大工をするんだそうです。

現地では、デザイナーなど「ナー」がついた時点で恥ずかしくて失笑されてしまう、なんて話も聞かれました。(謙遜だと思うけど)

つまり、得意な仕事があれば、それを仕事にするということですね。なので、地方では自分の意識次第で仕事が生み出すことができるんです。

これは都会との大きな違いです。

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学芸会のように飲食店をオープンできる

例えば、飲食店やるとします。都会であれば、「ちゃんとしなければいけない」というのが常識になっているため、知識をつけるために勉強したり、弟子入りしたりします。

しかし、尾道にはそういった文化がないんだそうです。すぐにお店をオープンしてしまうんですね。この様をつるさんは「学芸会のような感じ」と例えていました。

実際、尾道に移住してきた人の中には、飲食店を開く方が多いそうです。これは観光客が多い街、ということも寄与しているんだとか。

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尾道に勤め先は少なく、会社勤めは難しい。てか、よく知らない

上記のような、自ら仕事を作り出して自営業的に働ける人なら移住しても仕事に困らなそうですが、無理な人もいます。

そうした人は会社勤めをする必要があります。そこで、尾道にどれくらい求人があるか聞いてみました。

つる:
会社勤めの求人は少ないので、仕事を見つけるのは難しいです。やるとしたら、飲食店をオープンした移住者の所で働くか、ゲストハウスで働くことになります。

あと、サラリーマン自体が特殊なので、仲のいい人でも何の仕事をしているか知りません。相手がサラリーマンの場合は、あまりつっこまないようにしています。

このように、尾道では会社員という働き方が稀で、移住するのであれば仕事を作るくらいの気概が必要であるとわかります。

大工のスキルを現地でつけて仕事を見つけた人も

ただし、完全に求人がないわけではありません。尾道は造船で栄えた町なので、造船大工の求人があるんです。実際、そうした仕事についている移住者もいます。

それが漫画にも登場する「N上さん」。

広島県尾道市に移住した大工さん
(漫画にも登場した大工さん。奥さんは取材場所の「あなごのねどこ」スタッフ。つるさんと同時進行でインタビューしました)

もともと北海道にいた旦那さん。大工の仕事をしていたわけではなく、彫刻家だったそうです。ただし、もともと作るのは好きで自転車を改造したりしていたんだとか。

30を過ぎると地方で仕事を見つけるのは難しい

移住してきてからは、いろんな仕事を探していましたが、なかなか見つからず苦戦していたところ、船大工の求人を見つけて応募、それに受かって今の仕事をしているんだとか。

ちなみに、仕事を探したのが30過ぎてからだったので、仕事を見つけるまで苦労したと言います。(船大工の仕事は今も募集しているそうなので、興味のある方はぜひ)

今は大工仕事が好きということで、空き家も自分で改修して家族で住んでいるツワモノっぷり。

船大工は3K仕事だから後継者がない。若者がやりたがらない

なお、船大工の求人があったとしても、それを続けていくのは難しいんだそうです。船大工が耐え凌ぐ必要のある仕事、いわゆる3K仕事だからです。

そうした背景もあって、日本人の担い手がおらず、最近はアジア人が就業しているんです。そうなると、技術が引き継がれず、産業の継続性が危うくなってしまうんだとか。

尾道で船大工をすること自体、賢明な選択肢なのでこれは非常にもったいないことなんです。

船大工の仕事は食いっぱぐれない

3Kと言っても、尾道での造船業はエリア内の他業種に比べれば活況で、今後も無くなることはない産業なんです。

実際、造船大工の奥さんも「人がいなくなったとしても、船が作られなくなることはなくなる。食いっぱぐれない」と語っていたので、おそらく大丈夫でしょう。

なので、物作りが好きで地方移住を考えていた方は、食うための手段として検討してみてください。

移住がポジティブになったのは震災以降

インタビューで、他にも印象的な言葉がありました。それは、つるさんの「震災前の移住だったから、プラスのイメージを持っていなかった」というもの。

これは、震災をきかっけに地方移住の一般的なイメージが変わったからです。それまでは、東京から地方移住というと都落ちのイメージがありました。

しかし、今は地方移住することが一種のステータスのようになっています。殊、クリエイター系の人に限っては顕著です。

移住自体の本質は変わっていないのに偏った解釈が

こうした世間の認識の変化に良いも悪いもありませんが、つるさん達の話を聞いていて感じたのは、移住の中身(現地での生活、仕事、住むまでの手続き)自体は変わらないのに、外側だけが偏って受け取られるようになってしまったな、ということです。

これって、パンケーキの流れと似てると思うんですよね。

パンケーキブームが起こるまで、僕たちは甘い粉を焼いて作ったケーキを「ホットケーキ」と呼んでいました。これは家庭で食べるもので、店で高い金をかけるなんて考えたこともありませんでした。

そもそも「パンケーキ」という存在自体知らなかったわけです。

しかし、メディアが「パンケーキ」を押し出すにつれて、本来は甘い粉で作ったケーキであるはずのものを「パンケーキ」と呼ぶようになり、「おしゃれ!cool!」と考えるようになりました。

中身は「粉で作ったケーキ」のままなのに、外側に対する認識が大きく変わってしまったんです。こうした現象が地方移住でも起きているんですね。

地方移住を甘く見てはいけない

地方移住の中身自体は、昔と変わっていません。現地で仕事を作ったり、見つけたりするのは難しいし、家を見つけるのも大変で、現地での生活に馴染むのも大変です。

絶対に甘くみてはいけない行為なのです。なのに、最近はそうした面が注目されなくなってしまいました。これは非常に危険です。

実際、甘く考えて移住後、後悔してしまったなんて事例も各地で出てきているようです。なので、地方移住を考える際は外側だけを見ず、中身を見て本当に適した選択肢なのか、考えてみてください

つるさんは移住してよかったと言っていたし、尾道でも移住したよかったと言っている人は多いようなので、人によっては素晴らしい選択肢であることは間違いないです。

一方で例外もあるので、そうしたことも踏まえた上で熟考しましょう。

移住に興味があるなら読んでおきたい記事

移住は大きな決断なので、以下の記事でしっかり情報収集しましょう。

参照:「地方には仕事がない」じゃなくて「若者が就きたい仕事がない」に変わってきてるヤバさ

参照:京都移住の成功・失敗は転職先の仕事で9割決まる!実践者にぶっちゃけ話を聞いてきた

ではまた!(提供:らふらく^^(@TwinTKchan))

次回予告
「地方×アートの仕事って難しいんだよ」

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