最近、Webメディア「BuzzFeed 日本版」のトップにオールドメディア出身者が就任したり、Webにもお金をかけられるようになっている話を聞いたりして、Webにおける書き手(ライター)需要の高まりを感じます。
そんな中、Webの世界において書き手の実力を判断する軸がないなと思い、自分なりに考えてみました。
オウンドメディア担当者や、書き手を探しているWebメディア担当者の方は参考にしてみてください。Web上では過激な人が注目されがちですが、それに惑わされると危険だよという話です。
実力がある人は「煽らずにバズらせる」
結論から言うと、実力ある書き手を判断するには「煽らずに(人を逆撫でせずに)バズらせられるか」を見るといいです。
Webの世界ではどれだけコンテンツが見られたか、を評価してしまいますから、そのためにいろんな工夫がなされます。そこでよく使われるのが、扇情的なネタで攻めることです。
実際、Webでは過激なネタほどよく読まれます。以下は、Webでバズりやすいネタを図解したものです。
このように、Webの世界では煽りネタが読まれやすく、逆にマイルドなネタは読まれにくい傾向にあります。
バズるコンテンツを図解してみました。バズの要素をマトリクス図で分類。やはり、煽り系が多いですよね。そうじゃなく、マイルドで人を逆撫でしないコンテンツでバズらせられないものか。 pic.twitter.com/BlxAcgCuzA
— らふらく^^のタクスズキ (@TwinTKchan) 2015, 10月 17
だからと言って、人を煽ってアクセスを集める書き手ばかりに注目するのは危険なんです。というのも、人を煽るコンテンツでアクセスを集めるのは簡単だからです。
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人を怒らせて反論のシェアを狙うなんて簡単
だって、極端なことを書いて人を煽れば、それに反論したい人が出てきます。つまり、シェアする人が出てくるわけですね。
例えば、「満員電車で通勤するやつバカ!田舎に住んでゆったり通勤すべきでしょwww」という内容を書いたとします。そうなると、満員電車で通勤している人は反論したくなりますよね。
そうなると、SNSで「ふざけんな」という旨のシェアをするようになり、Web上にその記事のURLがあふれ、読む人が増えるようになります。
このサイクルが回ると、記事の内容が大したことなくてもアクセスが集まるようになるんです。これって実力がない書き手でも、タイトルさえ工夫したら簡単にできちゃうんですよね。
だから、煽る記事でアクセスが集まったと言っても、その人に実力があるとは言えないんです。
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マイルドでオリジナル記事を書ける人は売れっ子になれる
では、どうやってそうじゃない書き手を見つけるかというと、冒頭でも書いた通り、「人を煽らずにオリジナルコンテンツを作れる人」を探すんです。
先ほどの図の第4象限に位置する部分ですね。
マイルドなネタでアクセスを集めるのは本当に難しいです(前述したことと逆で)。無料で読めるWebコンテンツには、明確な意図を持って読んでいる人が少なく、なんとなく気になったものを消費する人が多いからです。
Webでは話題にしにくいマイルドなものはバズりにくい
有料の雑誌の場合、お金を払っているわけですから、扇情的でなくてもお金を払った分の体験をするために、読み手は読んでくれます。
しかし、Webは無料ですから、マイルドなものは目に止まりにくくなってしまうんですね。そんな状況だからこそ、人を煽らずにアクセスを集める記事を書ける人は本当に実力がある人なんです。
例を出すと、ヨッピーさん、佐藤慶一さん、徳谷柿次郎さんが該当します。なので、書き手を探しているメディア担当者はこういった人に声をかけるべきなんです。
煽り&マイルドの両方いける人は最強
ここまで、マイルドネタを書ける人の重要性を書いてきましたが、煽りがダメなわけではありません。というか、「マイルド」と「煽り」両方でバズらせられる人が一番いいです。
メディアとしては、確実にアクセスが欲しい時もあるでしょう。そんな時に、飛び道具として煽りでバズを狙ってもらうんです。ただし、煽りバズは麻薬なので、本当に必要な時に限りますが。
そのようにして、両方でアクセスを取れるのが、イケダハヤトさん、はあちゅうさんです。2人のコンテンツとして「煽り」ばかりに目がいきがちですが、それ以外のものも素晴らしいです。
なので、書き手としてはマイルドなオリジナルコンテンツが書けるようになったら、煽りに挑戦する、というのも活躍の場を広げるために必要でしょう。
ということで、書き手を探しているメディア側の方も、書き手もこうしたことを頭に入れておいてください。
ではまた!(提供:らふらく^^(@TwinTKchan))
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