コンテンツを広めるための素晴らしいシステムを見つけてしまいました。名前は「ユニット」。このサービスを提供する東京通信社さんにお話を伺ったんですが、久しぶりにWebサービスに感動しました。
これがあれば、ネット物販がもっと楽になりますよ。しかも、見た目もおしゃれで商品のシェアも簡単になるんです。
分散型メディアコマースの将来像はこんな感じでしょうね。
ユニットはFacebook投稿の注目度を上げる
「ユニット」は写真に情報をタグ付けできるシステムで、これを使うと、HTMLコードが発行され、外部のサイトにも貼り付けることができるようになります。
また、Facebookでシェアした時も面白い動きを見せるんです。試しに以下の投稿を見てください。これは、東京通信社代表の野垣さんの投稿です。
弊社が運営しているメディア、The World Elementsのキュレーターとして、メンズファッション誌「Men's JOKER」さんが加わってくださいました。スタイリングの中で気になる洋服があったらクリックしてみてくださいね〜〜。
Posted by 野垣 映二 on 2015年9月14日
で、実際に投稿に出ている画像をクリックすると、以下のように表示されます。
ライトスポットをクリックすると、その商品の説明が見れます。
そして、URLをクリックするとその服が購入できるページにリンクします。
こうした投稿は服だけではありません。
ある商品ページに誘導したい際も利用できます。しかも、3ページにわたって情報を付与できるんです。
1ページ目。
2ページ目。
3ページ目。
これはまだβ版だそうですが、初めて見たとき、感動してしまいました。Facebook上のタイムライン上で商品のタイトルと画像だけでなく、補足情報、複数のURLなどを表示できるんですから。
この仕組みがあまりにも素敵でなので、詳細やその設計思想も伺ってみました。それでは、どうぞ。
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「ユニット」を使って最小単位のマイクロショップを
野垣さんは、「ユニット」を物を売る仕組みとして普及させていきたいそうです。狙いは、「最小単位のマイクロショップ」だとか。
現時点では外部サイトでの埋め込み表示だけですが、
今後は「購入ボタン」も表示されるようにしていく予定だそうです。
では、この仕組みをどのように商用化していくか。方法として「アフィリエイト」と「CtoCのマーケットプレイス」の2種類を考えていると話してくれました。
コンテンツマーケティングに注力するブランドと相性がいい
「アフィリエイト」は主にさまざまな業界のメーカー、ブランドと提携して取り組んでくそう。野垣さんは「積極的にコンテンツマーケティングを採用しているブランドと相性がいい」と語ってくれました。
ブランド側としては、商品を撮って情報を載せるだけで購入できる機会を提供できるようになります。また、Webページだけでなく、SNS上でも購入機会を提供できます。こういった仕組みが「分散型メディアコマース」ということなんですね。
さらに、メーカー、ブランドは、写真に収められるものならすべてを考えているとのこと。例えば、旅行というシーンに乗せれば「旅行のツアー」も売れるし、「ビーチサンダル」も販売できます。それは以下のように。
このようにして、写真を軸にしたアフィリエイトでtoB向けにサービスを提供していくようです。
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手作り商品をToCで販売できるように
さらに、メルカリのように、一般ユーザー同士が商品を売買するサービスとしても使って欲しいと話していましたね。
例えば、自分で作った手作りの財布やアクセサリーを、「ユニット」を使って販売する、といった感じで。
こういった類似サービスには「メルカリ」や「BASE」がありますが、そういったサービスくらい簡単に販売できる状態を目指しているようです。
スマホでの体験を気持ち良く。数値管理もできるように
また、8割がスマホからの利用なので、スマホでの使いやすさを重視しているとのこと。
さらに、数字管理もできて、投稿のview数などエンゲージメント度合いも定量化できるんです。なお、特殊な形で商品を表示できるSNSはFacebookのみで、これはFacebookの独自仕様を生かしたもの。
これだけ優れたサービスの「ユニット」。その開発に至った想いも素敵だったんです。
低予算でWebの質が上がらない問題を解決したかった
「ユニット」を手がける野垣さんは、出版社とWebのコンテンツ制作会社に勤務後、東京通信社を創業しました。
コンテンツ制作に携わってWebメディアの状況を見たとき、Webゆえの悪循環に問題意識を持ったんだそうです。
それは「予算がないために記事を作るのに時間をかけられない>質が上がらない>それでも、PVに依存した広告モデルだから記事を量産>単価が安くなる」というもの。
質の高い雑誌が淘汰されてくことへの危機感
さらに、これまで予算をかけられていた紙(雑誌など)も売り上げ部数の落ち込みから淘汰されていくと考え、時間をかけてコンテンツを作ることが難しくなっていくだろうと感じたそうです。
この時に重要と感じたのが、編集者発想で時間をかけてコンテンツをつくれる環境。そのためには、コマースとコンテンツを紐付ければいいと考えたんだそうです。
実際、出版社がそれに近いことをやっているんです。
物を売る力があれば、モノづくりで食えるような世界へ
出版社は雑誌の売り上げだけで稼いでいるわけではありません。それ以外のグッズによる儲けも大きいんです。
さらに、出版社はこれまでの経験から商品を売る力(ストーリー力、編集力)があるので、物を売るのは得意です。実際、閲覧数は低くても、紙媒体で紹介した
商品は良く売れるんだそうです。
そうしたこともあって、出版社のコンテンツ作りのお手伝いができれば、と思って開発したのが「ユニット」。現時点では、上記で紹介した事例以外に、The World Elementsというメディアで利用されています。
ちなみに、「The World〜」は東京通信社が「ユニット」を使って運営するメディアで、東京通信社内にある編集部と、編集部がセレクトしたキュレーターが気になった写真(プロダクトなど)を投稿してコンテンツをつくっています。
(※投稿されるものはオリジナルで、既存のキュレーションメディアとは異なります)
俺はこう思った「新型のネットショップは既存の概念を変えていく」
話を聞いていて思ったのは、これからのネット物販は確実に変わっていくな、ということ。
これまでのネット物販はカラーミーショップやBASEのような「ネットショップ作成サービス」を利用するのが一般的でした。
しかし、それが通用したのはアクセスの中心がGoogleなどの検索エンジンだった時代です。現在は、Facebook、Twitterなどのソーシャルメディアも貴重なアクセス元になっています。
実際、WebサイトよりもTwitterのタイムラインを見るユーザーも多く、ソーシャルメディアが「媒体」になっています。
今後、モノを売る際はソーシャルメディアで目立たせよう
物販をしたいなら、今後はそういった場所にも露出していく必要があります。それを可能にするのが「ユニット」というわけです。
現時点で、対応はFacebookのみですが、それでもタイムラインにおける存在感は見ての通り大きいです。将来的には、分散型コンテンツのモデルになっていくでしょう。
このようにして、分散化されたコンテンツがネット物販で重要になっていきます。なので、物を売ることを生業にしたい方は、「ユニット」に注目しておきましょう。これが根付けば、ネットショップすら不要になる可能性もありますし。
今後もアップデートし、「各SNSにも最適な形で投稿できるようにする」とのことですので。
ではまた!(提供:らふらく^^(@TwinTKchan))
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「東京通信社のオフィスがある原宿にこういうサービスが集まってる件」