『察しない男 説明しない女 男に通じる話し方 女に伝わる話し方』という本を読みました。NewsPicksユーザーや人気ブロガーのFacebookコメント欄に群がる大人たちを「意識高い系」と揶揄するのはもうやめませんか?
人の意識を笑うな
本論に入る前に「意識高い系」の定義を説明しておきます。
意識高い系とは、ビジネス面において功績を残そうと自分の活動を事細かにSNSに投稿して、頑張っている人たちのことです。成長という言葉を好む傾向にあります。
また、学生で意識が高い場合、学生起業、アプリ開発を志す傾向にあります。
スポンサーリンク
「業界の有名人とお茶しました、飲みました」のFB投稿をするのが意識高い系
彼らが取る具体的な行動には以下のようなものがあります。
・Facebookに「業界の有名人とお茶しました、飲みました」の投稿をする
・読んだビジネス書の感想を熱い思いと共に投稿する
実際、僕もそれに該当してたりするのですが、世間的はこういった方々を「意識高い系」と揶揄しているようです。
スポンサーリンク
男性の意識が高いのはしょうがないこと
意識高い系は、男性に多いのですが、『察しない男 説明しない女』によると、こうした行動は男性の本能的なものなんだそうです。
男性は、「成長」という言葉が大好きです。昨日より今日、今日より明日、何かが大きくなっていく、強くなっていくことに楽しみを見出します。筋トレが好きなのも男性ですし、無意識に会社を大きくしようとするのも男性社長です。
このように、男性が成長を目指すのは、当たり前のことなのです。
男性は努力を認めてもらいたがる
また、そうした努力を認めてもらいたいという欲求も男性には備わっているんです。
男性は「世界に認めてもらいたい」「より多くの人に影響力を与えたい」「尊敬されたい」という欲求がある
そして、こうした最上志向から派生して「なめられたくない、相手の上に立ちたい」という欲求にも結びついてしまう、と著者は語っています。
それは「ヤンキー文化」に分かりやすく表れています。
男の世界は昔から「ヤンキー崇拝文化」です。かつては『ビーバップ・ハイスクール』、今では『クローズ』のような不良の世界がカッコいいとされていますし、おとなしい文系男子でさえ一度は「ワル」に憧れます。
男性が「ヤンキー」的な要素を好むのは、「勝ちたい」「他人になめられたくない」「人の上に立ちたい」「強くなりたい」という男の願望の表れです。
要は、「やるのか!」「バカにしてんのか!」「なめんなよ!」というわけ。
地方に行くほどヤンキー要素が好まれるのは、「地元」と呼ばれる狭い世界ほど「なめられる」か「なめられない」かが重要だからでしょう。
実は、気高い日本の魂の代表であるように言われる侍の存在も、ヤンキーと似たようなものです。
「武士道とは死ぬことと見つけたり」という『葉隠』の有名な一説も、侍の気持ちになって訳せば、「なめられるくらいなら死んでやる!」。ちょんまげも肩の張った裃も、極めてヤンキー的なファッション。ヤンキーを極めると、侍になるのです
このようにして、なめられないために服装、ちょんまげなど「可視化できるもの」で自分を武装するのは昔から男性が行ってきたことなのです。
NewsPicksのコメント欄は「なめられたくない欲求」が渦巻いている
では、現代だと、何によって武装されているか。
ズバリ、知識です。
それの具体例が、経済ニュースに特化したアプリ「NewsPicks」のコメント欄なのです。
ちなみに、NewsPicksとは、経済ニュースに対してユーザーがコメントできるアプリで、コメント欄には社長さんや堀江貴文さん、その手の偉い人のコメントも集まっています。
(NewsPicksのコメント欄はこんな感じ。ここにたくさんのユーザーがコメントしている)
NewsPicksには、見方によっては「いや、これ知識をひけらかしたかっただけでしょ」みたいなコメントもたくさんあります。
そうしたことから、一部の人は、NewsPicksのユーザーを嘲笑しているんです。しかし、ここまで説明してきたように、これって当たり前のことなんです。
他人の承認欲求を笑う人は、自分もアウトプットすることができなくなる
自分が勉強して成長した証(知識)を、コメントによって形にする、そして、それを認めてもらうという行動は人間に生まれながら備わったものなんです。EXILEに憧れた人が体を鍛え、それを見せたがるのと変わらないものなんです。
だからこそ、今後は意識高い系を温かい目で見てはいかがでしょうか。これって、男性の本能からしたらしょうがない行動なんです。
それを笑うとか、ヒドすぎますって。
参照:絶対に笑ってはいけない承認欲求。素直にさらすメリットは大きいですよ
他人の承認欲求を笑う人は、自分もアウトプットすることができなくなる。笑われるのが怖くなるからだ。
アウトプットができない人間は、笑われない代わりに、評価されることもない。だから他人の承認欲求を笑う人は、自分の承認欲求も満たせない。永遠に、満たせなくなる。
— Rootport(※通院中) (@rootport) 2014, 1月 5
誰かを笑う人は、他人の目を恐れて、自分のやりたいことをやれなくなってしまいます。なので、今まで意識高い系を笑っていた人は「またやってらぁ」ぐらいの感覚で捉えておいてください。
「人間てこんなもんだよな」くらいに思っておけば、彼らを好意的に見れるようになるはずです。どうか寛容に。
ではまた!(提供:らふらく^^(@TwinTKchan))
次回予告「ただし、コワーキングスペースではしゃぐ”エセ”学生起業家は例外だ」