池上彰さんの著書『世界を変えた10冊の本』で選ばれていた『資本論』には、労働に関する興味深い事実が記載されてました。
これを読むと、給料が安い事に対する疑問や労働搾取に気づくことができるので、ぜひ読んでおきましょう。
ちなみに、ざっくり図解するとこんな感じです。
続きが気になる方はこれからの文章をどうぞ。
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— らふらく更新用@ブログで生活しています (@guppaon1) 2017年9月26日
なぜ若手の給料は安いのか?
まず知っておきたいのは、労働者の給料はどのようにして決まっているか(労働力の価値)ということ。
労働力は、どれくらいの価値なのでしょうか。それは、労働力の再生産費です。つまり、働いてくたびれた労働者が、自宅に帰って食事をして睡眠をとり、翌日また元気に働けるようになるまでにかかる時間と費用なのです。その分のお金が給料です。
たとえば二十代の独身であれば、ひとり分の食事代とアパート代など、それほど費用のかかるものはありませんから、給料も低く抑えられます。しかし、結婚して子どもが生まれ、子どもの教育費がかかるようになると、家庭を維持するには資金が必要になります。
会社は、家族手当などを支払い、給料の額は大きくなります。
もちろん国によって、年齢によって、給料の額は変わってきます。あくまでも社会全体の平均的な金額が労働力の再生産費つまり労働力の価値になります
労働者は労働力の対価として給料を受け取るわけですから、「労働力の価値 = 給料」となるわけです。そして、その価値が「自宅に帰って食事をして睡眠をとり、翌日また元気に働けるようになるまでにかかる時間と費用」ということなのです。
優秀でも労働力の再生産費が低ければ、給料は安くなる
つまり、1年目の若手社員は1人暮らしなので1Rのアパートで良いから家賃もかからず、食事も一人分なのでそれを賄えるくらいの給料があれば毎日元気に働けるのです。それ故、若手独身社員の給料は低くなります。
しかし、年次が上がって結婚などすれば、2人暮らしができる家に住み、2人分の食費をまかなわなければなりませんから、毎日元気に暮らすだけのコストは増えます。なので、その分だけ労働力の価値として受け取る給料は増えます。
優秀でない社員でも再生産費が高ければ給料は上がる
さらに、子供ができると3人暮らしをするために家に引っ越して3人分の食費を確保する事が必要です。さらに、育児費用もかかるでしょう。ですので、子供ができて3人で暮らしている労働者の給料は前述した2人よりも高くなるのです。
それが「労働力の対価」として「給料」を受け取るという事です。
スキルの積み上げをしなければ給料は安いまま
(なお、本来なら「労働力の価値」に高付加価値を生み出しうるスキルなども含まれますが、ここでは簡単に考えられるように含めていません)
こうした観点で考えると、若手社員の給料が安いのはしょうがない事で、仕事ができなくても結婚していて家族がいる先輩社員の給料が高くなるのは当然です。
ですので、若手が給料を上げるにはここで加味しなかった「スキル」の積み上げをして労働力の価値を上げる必要があるのです。
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労働者は雇い主に搾取されている
もう1つ、働く上で意識したいのが自分の労働は資本家、つまり雇い主に搾取されているという事。
先ほど、労働者は労働の対価として給料を受け取っていると言いましたが、給料以上の価値を労働として雇い主に還元している事もあるのです。つまり、給料以上に働いてその分を雇い主に搾取されているという事です。
資本家が労働者を雇って働かせると、給料以上に価値のあるものを作り出します。この部分が、搾取に当たります。搾取とは、搾り取られたものということ。本来労働者が働いて作り出した価値を資本家が奪い取ってしまう、ということです。
たとえば労働者が一日に八時間労働をしていたとしましょう。このうち四時間働いて給料分の価値を生み出したとすれば、この四時間は「必要労働」つまり労働力を作り出すのに必要な時間です。
一方、残りの四時間は「剰余労働」です。この分が、資本家の取り分です。労働者は、自分の労働力を正当な価格で資本家に売っていたとしても、資本家は、労働者の労働によって、それ以上の価値を得ているのです。
となると、資本家は、何を考えるでしょうか。必要労働以外の剰余労働の時間を増やせば増やすほど、資本家の利益が大きくなるわけですから、それだけ労働者を長時間働かせようと考えます。労働者の長時間重労働は後を絶たないのです。
労働者は気づかないうちに剰余労働している
そしてこちらが『資本論』からの引用。
人間労働力を萎縮させ、労働力から正常な道徳的、肉体的発達条件と活動条件を奪う。それだけではない。それはまた労働力そのものの早すぎる消耗と死滅を生み出す。
労働者は気づかないうちに剰余労働していて、ヒドい所(ブラック企業)ではいき過ぎた剰余労働が強いられているのです。(必要労働と剰余労働のバランスが異常に)
グラフのようにブラック企業(労働者をガリガリ働かせる)ほど、労働全体に占める「剰余労働」の割合が高いのです。
雇われのままであれば、労働を搾取され続ける
このようにして、雇い主は働き手がもたらす剰余労働の積み重ねによって富を得ることができ、それほど働かなくても働き手以上のお金を手にすることができるのです。これこそが労働搾取です。
ですので、皆さんも「剰余労働」の割合が高くなっていないか気にしておきましょう。いつの間にか、過剰に「搾取」されている事もありますので。
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給料が安い理由と労働搾取に気づこう
紹介したように、給料が安い理由や労働力の搾取などは会社員として働いているとなかなか気づけません。
しかし、意識しておくだけで仕事への向き合い方が変わります。
そして、「自分は損をしている。もっと幸せに働くやり方は無いか。」と考える事ができます。
スキルを習得して、転職求人サイト「リクナビNEXT」に掲載されているような待遇のいい会社に行く事だって可能です。
労働の搾取を防ぐには富を生み出す側に回る
さらに、労働力の搾取が嫌であれば、他の働き方を考える必要があります。独立して必要労働のみを行うという選択肢です。
フリーランス向けの求人サイト「レバテックフリーランス」を利用すれば、それが可能です。
実際、そうやって月100万円近く稼いでいる人はいます。
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新しい考えをもとう
新しい考え方を持つ事で、給料が安い、労働搾取といった問題を解決できます。
ですので、今回紹介したサービスを活用しながら、抱えている問題を解決してみて下さい。
ではまた!(提供:らふらく^^)