昨日書いた「年収を上げたいフリーランスが仕事を受注する際に必ずやるべきこと」に対する反応をもとに、フリーランスの仕事の値段設定についてまとめました。
フリーランスとして適正な価格設定をするために、読んでおきましょう。
音楽家として独立されている方曰く「完全に自分を客観視する能力が必要」
組織に所属せず、音楽で飯を食っているこおろぎさんは、客観的な評価が大事と語ります。
プライシング能力を身につけるのは難しいけどめちゃくちゃ大事だよね。相場を無視できる >年収を上げたいフリーランスが仕事を受注する際に必ずやるべきこと http://t.co/wNnjv7PgY0
— こおろぎ (@Kohrogi34) 2015, 5月 25
プライシング難しすぎるよな。もう何年も向き合ってるけど未だによくわからない。自分のスキルって自分は身につけてるから買う価値はないわけで。完全に自分を客観視する能力が必要になる
— こおろぎ (@Kohrogi34) 2015, 5月 25
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フリーの先輩曰く「オフィシャルな相場も大事。それを基準にして値付けする」
フリーランスの先輩である発酵デザイナーの小倉ヒラクさんは、以下のような考えを持っているようです。
ふむふむなるほど。これはごもっとも。で、この内容を踏まえた上で僕はあえて「相場」を大事にすることを伝えたい(特に駆け出しのフリーランスの人に)。
>年収を上げたいフリーランスが仕事を受注する際に必ずやるべきこと http://t.co/xvqkO6RIEX
— 小倉ヒラク (@o_hiraku) 2015, 5月 25
フリーランスになって最初の1〜3年くらいは「強気のプライシングができない」人がとっても多い。実績が積み上がってないので「私にはこれくらいの価値があるのです」と明言しづらかったりする(できる人もいるけど)。その時に「相場を知る」という事は重要。
— 小倉ヒラク (@o_hiraku) 2015, 5月 25
@TwinTKchan きっとクラウドソーシングの登場で、クリエイティブ業界の相場も基盤が揺らいでいるかもね。そういう意味ではスズキくんのエントリーの内容は大変正しいと思うぜ。
— 小倉ヒラク (@o_hiraku) 2015, 5月 25
ここで言う相場とは「クラウドソーシングの相場」ではなく、大企業や自治体が積算するような「オフィシャルな相場」であって、実はこれカタログもある(公共事業や商業施設の開発などの発注に使われる)。この相場はちゃんとした制作会社のアベレージで組まれているので、まずこれをモノサシにする。
— 小倉ヒラク (@o_hiraku) 2015, 5月 25
えーとね。エンジニアとかデザイナーが一日あたり稼働すると50,000円くらい見積もるのが相場。フリーランス駆け出しにとってはすごく高く感じるかもしれない。だけど、ある程度の規模のプロジェクトはこれぐらいの予算感で動いている。だから半額の見積を出すと「実は安すぎて不安」なわけさ。
— 小倉ヒラク (@o_hiraku) 2015, 5月 25
なもんで、もいっかい @TwinTKchan のエントリーに話を戻すと、天才じゃないフリーランス一年生はまず「相場」を土台にして見積額を上げていき、ある程度実績がたまったらちきりん的「強気プライシング」にトライする順番がいいでないかしら。
— 小倉ヒラク (@o_hiraku) 2015, 5月 25
クラウドソーシングの登場で「クリエイティブの相場」は底抜けしているのかもしれないけど、大局で見るとまだまだ一昔前の「公共事業的相場」は機能している。おっさん臭いと思うかもしれないが、若者よ、使えるものはなんでもハッキングするのだ!
— 小倉ヒラク (@o_hiraku) 2015, 5月 25
フリーランスになりたての頃は1日20,000円見積もりするのもドキドキする(これで20日間働いたら400,000円じゃん…!)。ところが社会の原理は若い馬の骨の金銭感覚ではなく、法人の金銭感覚で動いている。26歳の頃の僕にとっての1,000円が10,000円に相当する。
— 小倉ヒラク (@o_hiraku) 2015, 5月 25
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【追記】マーケットを広げれば高値で販売することも可能?
イラストレーターのムーク/藤本 将綱(@muukz)さんは値付けに関してこんな体験をしているようです。
デザフェスで初めて原画に値段をつけてみました。
5枚で一つの作品になっているんですが、20万円にしました。売れませんでした。
販売が未経験者の無名な作家としては強気な設定かもしれません。ただ、自分がかけた時間や労力を考えるとこれぐらいでもいいじゃないかと思いました。
あと自分は自身の作品にコレぐらいの価格感を持ってるよ、というのを示したかったのもあります。これが爆買いする中国の人を相手に販売したら買ってもらえる確率は少しは上がったのかなと
思ったり。
この辺の工夫をすることが「マーケット感覚を身につける」ということなんでしょうね^^
なお、ムークさんは自身のイラストをグッズ化して販売しているので、そちらでも値付けのヒントを学べそうです。ぜひ参考にしてみてください。
結論「客観的な評価を」「相場も見よう」「値付けは強気でもいい」
まとめると、フリーランスは仕事の価格設定で以下のことに気をつけると良いみたいです。
「客観的な評価」
「相場をモノサシにしてみる」
「相場はクラウドソーシングとは違うものを参考に」
「若者なら強気の値付けでもOK」
これらを意識して、自分のスキル、仕事に適正な値段をつけてみましょう。
特に「社会の原理は若い馬の骨の金銭感覚ではなく、法人の金銭感覚で動いている。26歳の頃の僕にとっての1,000円が10,000円に相当する」とかが参考になるので、仕事の価格設定で困ったら、この記事を読み返してみてください。
プライシング大事ですよね。
そんじゃーね!