
 2014 AdSense Partner Summit in 東京に行ってきたのでレポートを書きました。
開会挨拶
まずは、Googleのオンライン パートナーシップグループカントリーヘッドであるデイビット氏によるご挨拶。
ユーザーに焦点を絞れば、他のものは背後からついてくる
 この言葉が今回のイベントのテーマに。
そして、ユーザーに焦点を当て、ユーザーの姿を知るためには以下のフローが必要になるとのこと。
 ①マルチスクリーン対応
 =>②エンゲージメントを高める
 =>③ユーザーにリーチする
②エンゲージメントを高めるには、UX、コンテンツの質、更新頻度、関連性のある広告が出ることが必要。
日本のモバイル市場はデカい
日本のモバイルweb市場は世界一。
 デスクトップ・ディスプレイ市場はアメリカが一位。
マルチスクリーン対応の重要性
Adseneseの年間成長率のデータによると、
 マルチスクリーン対応サイトは2.5倍の成長率。
 この事からもマルチスクリーン対応の重要性がわかる。
ユーザーの傾向
スピーディーで使いやすいサイトを好む日本のユーザー。
 日本は訪問別PVが低く、直帰率が高い。
 サイトでの滞在時間は短い。
 日本ユーザーは効率性を好む。まとめサイトが好まれる理由がこれかも。
コンテンツの世界展開について
コンテンツの配信先を世界に向けるとチャンスが拡大する。
 海外のコンテンツ輸出にチャンス。
海外からのトラフィックは、香港が一番大きい。
 日本の海外へのコンテンツ輸出率は最も低い。
 pixivは海外にコンテンツを輸出して成功している。
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新時代のメディア
最適化スペシャリスト・八木さんによるセッション。
新しいコンテンツの形
動画が最も伸びているフォーマット。
 日経も取り入れている。
 理由は、動画の接触時間の多さ。
 YouTubeだと毎月60億時間が消費されている。
新しいパートナーシップの形
雑誌「GLAMOUR」がGoogle+のハングアウトを利用した。編集長とのハウツーセッション。
 月30億分以上閲覧された。
つながるテクノロジーとユーザー
マルチスクリーンを通じてユーザーとつながる。
 ハフィントンポスト(ハフポ)はマルチスクリーン対応で成功した。
 ユーザーがどのようにスクロールしているかを調べて改善した所、モバイルユーザーは37%増えて、滞在時間も50%増えた。
57%のユーザーはモバイル対応されていないサイトを友人にオススメしない。40数%のユーザーは使い勝手が悪いと別サイトに移ってしまう。
進化するサイト運営
求められることはマルチスクリーン対応。
 なお、企業(広告主)はパートナーシップの形を模索しているとの事なので、データの効果測定をしてパートナーシップの提案もできるのではと個人的に思いました。
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ユーザーにフォーカス
最適化スペシャリスト石田さんによるセッション。
ユーザーに焦点を絞る
ユーザーに焦点を絞れば、他のものは背後からついてくる
 広告主に利益をもたらすのはユーザー。
 なので、ユーザーの姿を知るのが大切。
ユーザーを知る
スマホは1日中使われている。
 テレビなどは夕方にピークがあって、それ以外の時間帯はそれほど使われていないが。
 スマホが1日中アクティブ。
データを制するものは新時代を制す
・自分のサイトで何が起きているかを知る必要がある
 ・セグメントが重要で、いくつかの単位に分類する必要がある
 ・Analyticsでどのようなユーザーがやってくるのかを知る
 ・Adsenseをクリックしたユーザーの流入元などがわかる
 ・ユーザーはどこから来て、どこで離脱しているのか?
 =>ユーザーフローを見る。
デバイスごとに数値を追う必要がある
・リピート率にはマルチスクリーン対応が大きく寄与する
 ・直帰率は、スクリーンのサイズ別で見る。
 =>どのサイズ(PC、スマホ、タブレット)のスクリーンが直帰率が高いか?
 =>スマホで直帰率が高いのであれば、スマホサイトなどで改善する必要があるのかもしれない。
エンゲージメントを高めるための10のベストプラクティス
119人、119時間、100サイトから調査された結果からわかったこと。
1 大事なコンテンツは上部で目立たせる
長期的な目線でAdsense広告を掲載する。一番上に大きな広告は辞めた方がいい。
2 検索ボックスはわかりやすい位置に(サイト上部に)
3 タップを意識したサイズ
大人の指の幅は1cm。7mm以上の幅はほしい。
4 アクションはシンプル勝つ最小限に
入力させる場合、簡単にタッチできるように。
5 メニューは選びやすく
カテゴリをわかりやすく。
日本人はクリックすることを好む。
 ヤフーがなぜ人気か?それは、ディレクトリ構造で下っていくことができるから。
 対して、欧米人は検索する。
 カカクコムはカテゴリ分けが最適化され、色などでも絞れるから好まれている。
6 ユーザーが求めているものだけを表示
7 画像は大きく表示
8 ホームボタンを設置する
9 ロイヤリティを高める施策
ユーザーは新しい情報を欲しがっているので、最新ニュースを掲載する。
 他にも、関連記事、ソーシャル機能、メール購読を活用してロイヤリティを高める。
10 読み込みスピードを常に改善する
74%のユーザーが5秒以内に表示されないとストレスを感じる。
 PageSpeed Insightsでサイトの表示速度が調べられる。
ユーザーにリーチしていく
リッチスニペットの活用。
 ユーザーにとって必要な情報を出すことができる。検索画面でタイトル下に画像を出すなど。
 他にも、Google+著作情報を表示。
海外に向けたコンテンツも
四国新聞は盆栽コンテンツを提供している。
 英語版で多くのトラフィックを得ている。
 英語サイトを用意する事で、チャンスが圧倒的に広がる。
サイト運営者によるパネルディスカッション
3名によるパネルディスカッション。
 シネマトゥデイ代表取締役社長 下村さん
 インテリアハート運営 松永さん
 Happy Life Style運営 水口さん
サイトの紹介
下村さん
シネマトゥデイ
 Web独自のコンテンツ。サイトと紙で別のコンテンツを。
 やりたい事はたくさんあるが、全部はできないので映画に関するニュースを多く配信している。
 Yahoo!などのポータルに配信している。
松永さん
インテリアハート。部屋のコーデ事例。
 20,30代がメイン。家庭を持っている人がよく見ている。
水口さん
2003年から運営。
 きっかけは自分で悩んでいたことを書き出したこと。
 最初はプリンタを使っていたが、好評で印刷するのがめんどくさくなって自宅サーバーをたててWebで公開し始めた。
月間700万PV。
 コンテンツの内容は悩み解決。
 18 ~ 35歳の女性が中心。
 80%が検索流入。
 ガラケー対応はしていない。電話、メールのみの用途だったため。
トラフィック元
下村さん
 PCはYahoo!からのトラフィックが多い。
 関連ニュースの内容とタイトル付けを気にしている。
 Yahoo!トピックスにのると膨大なトラフィックが来る。そのときに備えて良い関連記事を貼るようにしている。リアルタイムレポートを監視している。
去年の夏からスマホ比率がPCを追い越した。Yahoo!以外からもトラフィックが。
 ニュースのアグリゲーションサービスからが多い。SmartNewsなど。
 アグリゲーションサービスとYahooの違い。見出しと画像しか表示されないYahoo。
 スマホではどんな画像にするか、どんなタイトルにするかを気にしている。
水口さん
 トラフィック元を意識した取り組み。
 普遍的なコンテンツなので、平均的な考え方・言葉を意識して書くようにしている。
下村さん
 PCとスマホのセッションを比較すると、スマホは短い。
 ユーザーは1個の記事に時間をかけないようにしている。
ニュースやレビューの短縮化。ニュースは300文字くらいにしている。前は500文字だった。
 レビューはライターが300文字以上書けないようなシステムにした。
 300文字の理由は、3段落以上になると読んでもらえないようだったから。1段落で100文字。
松永さん
 画像がメイン。
 スマホは画像と相性が悪い。読み込みスピードなどの問題がある。CSSをまとめてリクエスト数を減らした。CSSスプライトなどの活用。
 画像のスワイプもモバイルからの流入を意識している。スクロールしなくても見れるようにした。
UXの効果測定について
水口さん
 直接ユーザーに聞く場合が多い。
 自宅サーバーのアクセスログがわかりやすいので、そっちを見るようにしている。
下村さん
 ギャラリーのリンクを上に持ってきたりと、いろいろ変えて試している。
 1週間の結果を見ている。
 よくなったらそのまま。悪くなったら戻す。
 実際、変えてみてユーザーが出す数字を見て試行錯誤。
今後意識していくこと
水口さん
 長く続けているとユーザーの声が来るが、マイペースでやっていく。
 好きなものを書く。サイトを改善していく。
松永さん
 制作する画像のクオリティも挙げたい。画像検索からもよく来るため。
 第三者目線からのレビューになるように気をつけたい。
下村さん
 スマホの流入が多い。
 画像に対する要求も強い。動画に対する要求も大きい。
 スマホの方が動画に合っている感じもする。
 反対の考え方として、読ませる記事(長文)も出していくべきという意見も。
 ちゃんと読んでもらえる長文コンテンツもUXを考えながら、出していきたい。
会場からの質問
Livedoorのざっくりニュース概要についてどう思うか?

 下村さん
 すぐコンテンツを消費したいユーザーにとってはいいと思うが、メディア運営者側に取っては「うーん」という感じ。
水口さん
 ABテストを取ってやったが、評判が悪くて辞めた。
Web独自コンテンツを書く上で気をつけていることは何?
下村さん
 見出しに気をつけている。
 シネマトゥデイが伸びた理由は見出しに気をつけたから。
 Yahooに取り上げるのに寄与したと思う。
見出しの次に大事なのが、読み手はあまり読む力がないという事を意識すること。
 できるだけ、読みやすくなるように。
 記事の内容で(SEOの)キーワードは意識していないが、見出しは気にしている。
 話題になっている人物の名前を見出しの先頭に持ってくるなど。
ワークショップ(モバイル対応)
全体のセッション終了後に希望者だけのワークショップが開かれました。
 ぼくは、モバイル対応に関するワークショップに参加しました。
広告主側の意識
マルチスクリーン対応に意識は移っている。
 いかに自分たちのサイトにトラフィックをもたらしてくれるかという意識が高い。
 (モバイル用広告は)CPCが低いというのはあるが、今後改善されていく見通し。
レスポンシブデザイン広告の効果
サイトをレスポンシブ対応している方が収益は上がりやすい。
 レスポンシブ対応した上でレスポンシブ対応ユニットを使うのがいい。
モバイルに最適なサイズは?
ポリシー的にファーストビューに320×280を置くのがよくない。
 そのかわりに提供しているのが高さ100と50のサイズ。
 収益性は低くなってしまうが、今後は320×100の方が高くなっていくのでは?
 クリック率は320×100の方が高い。
 100の方をGoogleがおすすめしている。
JSで表示を切り替えてもいいの?どこまで手を入れていいい?
ユニット自体をhiddenにしてしまうとダメ。
 広告のリクエストは10000だが、クリックは0とかだとアカウント停止になってしまう。
まとめ
とにかく数字を見て、ユーザーの姿を追う必要があるなと感じましたね。
 これまでは、あまり追いきれていませんでしたので、これからは数字を見てブログのKPIを改善していきたいと思います。
こういう広告系のセミナーは初めてだったのですが、色んな方とお話しできて非常に楽しかったです。開催していただいたGoogle様に感謝です!
 こんなステキなケーキもごちそうになれましたし。
 
いい思い出になりました。
 また参加したいですね!










